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2004 Fiscal Year Annual Research Report

物質循環型牧場における肉牛飼育管理法確立のためのウイルスの分子疫学

Research Project

Project/Area Number 15658078
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

太田 達郎  北里大学, 獣医畜産学部, 助教授 (50050513)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大堀 均  北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (40004741)
向井 孝夫  北里大学, 獣医畜産学部, 助教授 (20229917)
Keywordsウシコロナウイルス / 疫学 / 飼育管理
Research Abstract

本研究では物質循環型牧場における肉牛飼育管理法を衛生学的観点から検討するため、SARSウイルスの近縁ウイルスであるウシコロナウイルス(BCV)を取りあげ、ウイルスの体内動態、性状解析を行うことを目的とした。BCVは冬季下痢症を引き起こすことが知られてきたが、これまでの結果から、季節にかかわらず年間を通して分離されウシ体内で持続感染していることが示された。本年度は一般の牧場からもウイルス分離を試みることとした。またBCVは、組織親和性(tropism)の違いにより、呼吸器型(RBCV)と腸管型(EBCV)が存在するが、その異同は未だに明らかではない。よって本研究では、高率なBCVの検出法と分離法の確立を目的とした。
青森県内の飼育牧場飼育牛より血清、鼻腔内拭い液および糞便を採集し、(1)RTPCR法を用いて春期および秋期におけるBCV検出、(2)赤血球凝集阻害9(HI)試験およびウエスタンブロッティングにより血清中の抗BCV抗体の有無の検討をおこなった。
RT-PCR法の結果は、鼻腔内拭い液サンプルについては春採材のもので38%の検出率が、秋採材のもので87%に上昇し、糞便サンプルでは、春に56%の検出率であったものが、秋には37%となった。鼻腔内サンプルの検出率の変化は顕著な差異で、冬期前にウイルスが増殖を見せること、また鼻腔内サンプルは、糞便サンプルより比較的検出しやすいことが示唆された。春・夏を通じて鼻に感染していたウイルスは全体の37%、糞便に感染していたものが27%であり、少数ではあったが持続感染が成立していることを確認した。BCV中和抗体価の判定をHI試験で試みたが、非特異凝集素により判定するに到らなかった。そこでウエスタンブロッティングで抗体の有無を検討した結果、RT-PCRで検出されなかった個体の血清サンプルにおいても陽性サンプルが見出された。一部のサンプルよりウイルスの分離に成功し、特に感染に重要な働きを持つSタンパク質の遺伝子解析を行った結果、高頻度にアミノ酸置換が起こっている領域が見出された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 電気分解陽極水によるウシコロナウイルスの不活化2005

    • Author(s)
      松本光代ら
    • Journal Title

      日本畜産学会報 76

      Pages: 65-69

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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