2003 Fiscal Year Annual Research Report
血小板生成の謎に迫る-巨核球から血小板放出へ至る分子メカニズムの解明-
Project/Area Number |
15659070
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山村 博平 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90030882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
通山 由美 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70362770)
定 清直 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10273765)
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Keywords | 血小板 / 巨核球 / チロシンキナーゼ / c-Ab1 / Syk |
Research Abstract |
巨核球から血小板が生成される過程を分子レベルで解明する研究を開始した。 1、巨核球から血小板が放たれる過程を顕微鏡下で可視的に再現するため、巨核芽球性白血病細胞株CMKをホルボールエステルTPAにより巨核球様に分化させ、その形態変化を経時的なビデオ撮影により観察する系を確立した。 2、また巨核球の輸送システムに寄与する分子を検索する目的で、巨核球成熟に伴う細胞骨格の変化と細胞内シグナル分子の発現および細胞内動態の変化をチロシンキナーゼに着目して可視的、生化学的に解析した。その結果、インテグリンαIIbβ3の発現を指標としたCMKの成熟にともない、チロシンキナーゼc-Ab1が微小管依存性に細胞質よりゴルジ体へ移行すること、またこの移行の際、c-Ab1はEEA1陽性の初期エンドゾームを経ていることをみいだした。今後はc-Ab1の巨核球分化における役割を明らかにするため、ヒトc-ab1の変異型遺伝子を作成し、野生型c-ab1とともにCMKに遺伝子導入し、それらが巨核球分化におよぼす影響をendomitosisと、proplatelet-formationという視点から検討する。さらにチロシンキナーゼSykについても同様な解析をおこなう。 3、巨核球成熟と血小板の生成過程に伴う細胞骨格のダイナミックスを生細胞で可視的に観察できる系を確立するために蛍光標識したα-tubulinをCMKに遺伝子導入し、上記変異株の影響をリアルタイムな画像のなかで解析する。
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