2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659160
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久保 千春 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80117100)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 信行 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (60304812)
|
Keywords | ストレス / 肝炎 / アポトーシス / Fas / 視床下部-下垂体-副腎軸(HPA axis) / 交感神経系 / 精神神経免疫学 / マウス |
Research Abstract |
(実験1)マウスのα-galactosylceramide(α-GalCer)誘発Fas依存性肝炎モデルにおいて、フットショック・ストレス負荷による肝細胞アポトーシス、肝内免疫、及び肝細胞内シグナルの変化について検討した。その結果、肝細胞アポトーシスの著明な増大、肝NKT細胞数の上昇、肝細胞Fas抗原の増加を認めた。さらに、ストレスによるこれらの変化が、内因性グルココルチコイド拮抗剤であるRU-486のストレス前投与により、完全に消失した。したがって、フットショック・ストレスによるα-GalCer誘発Fas依存性肝炎の増悪は、視床下部-下垂体-副腎軸(HPA-axis)亢進を介したものと考えられた。また、肝交感神経遮断によっても、フットショック・ストレスによる肝炎増悪が完全に消失し、この系における交感神経系の強い関与が疑われた。現在、レーザー・ドップラー血流計を用いた肝血流測定等によって、その作用機序について検討中である。 (実験2)実験1と同様の系において、Social disruptionストレスやCommunication boxを用いた情動ストレスによる肝炎の反応をみた。その結果、Social disruptionストレスでも、肝細胞アポトーシスの有意な増大を認めた。現在、Communication boxを用いた情動ストレスによる肝炎の反応を検討中である。
|
-
[Publications] Yoichi Chida: "Electric foot shock stress exacerbation of α-galactosylceramide-induced apoptosis in the mouse liver"Hepatology. in press. (2004)
-
[Publications] Yoichi Chida: "Electric foot shock stress drives the liver TNF-α production in IL-6-deficient mice"Neuroimmunomodulation. in press. (2004)