2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659160
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久保 千春 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80117100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 信行 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (60304812)
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Keywords | ストレス / 肝炎 / アポトーシス / Fas / 視床下部-下垂体-副腎軸(HPA axis) / 精神神経免疫学 / マウス / 肝血流 |
Research Abstract |
(実験1)マウスα-galactocylceramide(α-GalCer)誘発Fas依存性肝炎モデルにおいて、フットショック・ストレス負荷による肝細胞アポトーシス、肝内免疫、及び肝細胞内シグナルの変化について検討した。その結果、肝細胞アポトーシスの著明な増大、肝NKT細胞数の上昇、肝細胞Fas抗原の増加を認めた。さらに、ストレスによるこれらの変化が、内因性グルココルチコイド拮抗剤であるRU-486のストレス前投与により、完全に消失した。したがって、フットショック・ストレスによるα-GalCer誘発Fas依存性肝炎の増悪は、視床下部-下垂体-副腎軸(HPA-axis)亢進を介したものと考えられた。 (実験2)レーザードップラー血流計を改良し、マウスにおいて非麻酔下で肝血流を計測することに世界で初めて成功した。この肝血流測定システムを用いて、心理的ストレス(コミュニケーション・ボックスにおける)が、肝血流を著明に減少させ、この減少がCRF受容体拮抗剤の脳室内注入により完全に抑制されることを明らかにした。つまり、心理的ストレスは、中枢神経のCRF受容体に介し、肝血流を減少させ、肝疾患を増悪させることが示唆された。
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Research Products
(6 results)