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2003 Fiscal Year Annual Research Report

虚血性心疾患発症における精神的ストレスの役割:β-エンドルフィンを媒介にして

Research Project

Project/Area Number 15659162
Research InstitutionKanazawa Medical University

Principal Investigator

松本 正幸  金沢医科大学, 医学部, 教授 (50028677)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中橋 毅  金沢医科大学, 医学部, 講師 (40350764)
森本 茂人  金沢医科大学, 医学部, 教授 (20150336)
岩井 邦充  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (40243274)
Keywords虚血性心疾患 / 動脈硬化 / 精神的ストレス / β-エンドルフィン / μ-オピオイド受容体 / 遺伝子突然変異 / 血管平滑筋 / 内膜線維筋性増殖
Research Abstract

(目的)
中枢神経および末消動脈組織におけるβ-エンドルフィン・μ-オピオイド受容体系が精神的ストレスに対する反応を媒介し、動脈硬化進展に影響を与えることを明らかにする。
(方法および現在までの結果)
1.ラット大動脈内膜リモデリングに対する精神的ストレスの影響:ウイスターラットを麻酔開腹し、頚動脈からバルーンカテーテルを挿入、腹部大動脈に到達させ、バルーンを膨張させて内膜擦過した。その後の内膜線維筋性増殖の経過を、急性期での中膜平滑筋細胞におけるPCNA発現数および慢性期での新生内膜形成量で測定した。この過程に及ぼす拘束ストレスの影響を検討した。
擦過後のPCNA陽性核数および新生内膜形成量は、いづれも拘束により有意に減少、抑制された(-37%および-61%)。オピオイド受容体拮抗薬ナルトレキソン投与下での拘束ではこの抑制は認められなかった。またナルトレキソン投与のみでは有意差はなかった。したがって、拘束ストレスの作用はμ-オピオイド受容体を介するものであったことがわかった。さらに、拘束により血中β-エンドルフィンが増加したが、この血中濃度を達成する量のβ-エンドルフィンを腹腔内に投与することにより、急性期-79%、慢性期-72%の抑制が認められ、ナルトレキソン投与によりこの抑制が打ち消された。αおよびβ-交感神経遮断によっても抑制が認められたが、拘束ストレスを重ねたところ、さらに抑制された。以上より、拘束ストレスは血中β-エンドルフィンを増加させ、これが血管平滑筋のμ-オピオイド受容体に働き内膜線維筋性増殖過程を抑制したと考えられる。
2.ヒト虚血性心疾患発症とμ-オピオイド受容体遺伝子型との関係:本年度は、金沢医科大学遺伝子倫理委員会の許可に基づき、患者に承諾を得て、血液サンプルを供与してもらう作業を進めている。

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Published: 2005-04-17   Modified: 2016-04-21  

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