2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規活性酸素感受性チャネルTRPM2の喘息への関与及び診断の指標としての可能性
Project/Area Number |
15659198
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
清水 俊一 昭和大学, 薬学部, 助教授 (60196516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 一 昭和大学, 医学部, 教授 (80053891)
木内 祐二 昭和大学, 薬学部, 教授 (50204821)
向後 麻里 昭和大学, 薬学部, 助手 (70343499)
戸部 敞 昭和大学, 薬学部, 教授 (90102368)
根来 孝治 昭和大学, 薬学部, 助手 (70218270)
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Keywords | 気管支喘息 / 単核球 / TRPM2 / カルシウムイン / 過酸化水素 / 酸化ストレス / 単球 |
Research Abstract |
本研究は、気管支喘息に単核球における活性酸素感受性Ca^<2+>透過性チャネルであるTRPM2が関与しているか明らかにすることを目的とした。最初に、健常人および気管支喘息患者の末梢血より得た単核球分画より、タイプ1ヘルパーT細胞(Th1)、タイプ2ヘルパーT細胞(Th2)、単球およびBリンパ球を調製し、各細胞におけるTRPM2 mRNA発現量を比較した。その結果、健常人および喘息患者のTh1細胞、Th2細胞、単球およびBリンパ球にTRPM2 mRNA発現が認められ、特に単球において高発現であった。また、健常人と喘息患者を比較すると、Th1細胞では患者由来で発現の低下が認められ、一方Th2細胞では発現の増加が認められた。また、単球およびBリンパ球では発現変化が認められなかった。次に、過酸化水素刺激による細胞内Ca^<2+>増加を検討したところ、Th1細胞、Th2細胞及びBリンパ球では過酸化水素による著名な細胞内Ca^<2+>増加が認められなかった。一方、単球では刺激に応じて細胞内Ca^<2+>増加が認められ、患者由来の単球において促進が認められた。以上のことから、喘息患者の単球ではTRPM2発現は増加していないが過酸化水素による細胞内Ca^<2+>増加が促進することが明らかとなった。そこで、白血病由来単球細胞株であるU937を用いて、単球におけるTRPM2の活性化機構を検討したところ、TRPM2の活性化にはMAP kinase経路の活性化が関与していることが明らかになった。喘息患者の単球ではTRPM2活性化機構が亢進し、過酸化水素による細胞内Ca^<2+>増加が亢進していると推察できる。今後、単球におけるTRPM2の活性化機構を更に明らかにするのと同時に、TRPM2を介したCa^<2+>増加と気管支喘息の病態にどのような関連があるか検討する必要がある。
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