2003 Fiscal Year Annual Research Report
ポドサイトの細胞認識と形態調節機能から探る腎糸球体硬化症発症の分子機構
Project/Area Number |
15659203
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
土井 俊夫 徳島大学, 医学部, 教授 (60183498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚口 裕康 徳島大学, 医学部, 助手 (60335792)
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Keywords | ポドサイト / 腎 / ネフローゼ / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
背景 近年、ヒト家族性腎糸球体硬化症のポジショナルクローニングにより新たな疾患遺伝子ポドシンが同定された。この蛋白はカベオリン様のヘアピンループ膜貫通構造を持つ、新規糸球体蛋白であるがその機能は不明である。 目的 ポドシンは、糸球体ポドサイトに特異的に発現しているが線虫触覚センサーを構成分子であるmec2と40%のアミノ酸相同性を示す。このことはポドサイトの外的要因認知と細胞応答に関わる分子機構が腎糸球体硬化症の病因に関与していることを示している。そこでポドシンに結合する蛋白群の分子特性を解析することにより、糸球体硬化症発症に重要な遺伝子を同定する。 方法 酵母2ハイブリッドスクリーニングで、新規ポドシン結合蛋白をクローニングする。この際、ポドシンのC端側200アミノ酸をベイトとして、ラット腎糸球体ライブラリー(1x10^7 CHU)をスクリーニングする。 結果 ラット腎糸球体からmRNAを抽出し、CloneMiner Kit (Invitrogen)を用いてcDNAライブラリーを作成した。Gateway technologyを用いてcDNA挿入長1.5-4.0 kbを、挿入効率90%でpDEST22ベクターにサブクローニングし、総クローン数1×10^7 CFUを得た。ベイトについても、同様にGateway technologyでpDEST32ベクターに挿入し、シークエンスで塩基配列に人工的な変異がないことを確認した。 考察 ラット腎糸球体cDNAライブラリーの構築が完成し、スクリーニングを開始する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Maruyama K: "NPHS2 mutations in sporadic steroid-resistant nephrotic syndrome in Japanese children."Pediatr Nephrol. 18. 412-416 (2003)
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[Publications] Shono A: "An Adhesion Molecule Coxsackievirus and Adenovirus Receptor (CAR) is a Novel Binding Partner of Podocin."J Am Soc Nephrol. 14. 25A (2003)
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[Publications] Kitamura A: "Genetic Linkage Analysis of Candidate Loci in Japanese Families with Steroid Resistant Nephrotic Syndrome."J Am Soc Nephrol. 14. 103A (2003)
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[Publications] 塚口裕康: "遺伝性ポドサイト腎症-症候性疾患"腎と透析. 55・5. 753-764 (2003)