2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659247
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
田中 弘之 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80231413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 伸介 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (10325110)
山中 良孝 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60346442)
井上 勝 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20253023)
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Keywords | 骨形成不全症 / COL1A1 / COL1A2 / ビスフォスフォネート / DHPLC / 遺伝子診断 / Sillence |
Research Abstract |
本研究の目的は,易骨折性を示す代表的疾患である骨形成不全症におけるI型コラーゲン遺伝子変異の網羅的解析による分子病態の解明とそれに応じた疾患分類の再編、現在その有効性がほぼ確立されたビスフォスフォネート療法のメカニズムを解明し、さらに新しい治療法の可能性を探索することである。 本年度はまずわが国における骨形成不全症に対するビスフォスフォネート療法の実態の調査を行った。その結果、本療法は既にわが国においても100例あまりの患者に対して実施されており、その有効性がわが国においても既に実証されていることを確認した。しかし、治療の一定の基準がなく各施設独自の方法で行われていた。このため、遺伝子診断などによる的確な疾患分類に基づく治療の最適化が必要であると考えた。また、治療に対する反応性は一様ではないことも明らかになった。さらに、我々の24例における治療成績を解析し、早期の治療開始が予後において重要であることを明らかにした。また、Sillenceの分類におけるIII型の一部は本療法に反応するものの、その効果は重症のIに比べ劣ること、特徴的な所見を示すSillence分類に合致しない症例が存在することが明らかになった。一方、同意の得られた骨形成不全症6例において、DHPLCを用いたCOL1A1遺伝子のduplex analysisによるスクリーニングを行い5例においてその変異を同定することができたが、1例ではDHPLCによるスクリーニングからは変異エクソンを特定できずCOL1A2の解析を現在行っている。また、変異蛋白の分析を開始し、変異と症状の関連付けを試みている。
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[Publications] Kanazawa H, Tanaka H, Inoue M, Yamanaka Y, Namba N, Seino Y.: "Efficacy of growth hormone therapy on patients with skeletal dysplasia"J Bone Miner Metab. 21. 307-310 (2003)
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[Publications] Yamashita N, Tanaka H, Moriwake T, Nishiuchi R, Oda M, Seino Y.: "Analysis of linear growth in survivors of childhood acute lymphoblastic leukemia"J Bone Miner Metab. 21. 172-178 (2003)
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[Publications] Tanaka H, Seino Y.: "Direct action of 1,25-dihydroxyvitamin D on bone : VDRKO bone shows excessive bone formation in normal mineral condition"J Steroid Biochem Mol Biol. (in press). (2004)