2004 Fiscal Year Annual Research Report
病原性大腸菌LTトキシンによるウイルス感染と腫瘍の同時制御に関する研究
Project/Area Number |
15659251
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
須賀 定雄 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (70257616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 喜造 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40131180)
辻 孝雄 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60171998)
吉川 哲史 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (80288472)
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Keywords | 病原性大腸菌 / 易熱性エンテロトキシン / VZV / 腫瘍増殖抑制 / マウス / 感染実験モデル / 感染病理 |
Research Abstract |
昨年度、我々はVZV Oka株感染マウス実験モデルを用いて易熱性エンテロトキシン変異毒素(mLT)による腫瘍増殖抑制効果に関する予備実験を実施した。この基礎的研究成果によりVZV Oka株による新規の抗癌療法可能性への道が開かれたことから、本年度は同抑制効果の再現性、信頼性を再確認することを目的とした。 1)Oka株/mLT混合液で粘膜免疫したマウスから脾臓細胞を分離し、2日間培養、上清中のIL-2濃度を測定した結果、昨年度とほぼ同様の上昇が得られた。このことはIL-2により活性化されるLAK細胞の存在を示唆するものと推測される。2)Oka株/mLT混合液で粘膜免疫したマウスから脾臓細胞を分離し、細胞中のLAK活性を測定した結果、同様の増加傾向を示した。この増加はOka株の粘膜免疫量の増加に伴い濃度依存性に増加することが判明、今後の臨床研究における至適投与量を検討する上で重要な成果と考えられる。3)Oka株/mLT混合液で粘膜免疫したマウスを2〜4週間放置し、メラノーマF10、F44を皮下注射した結果、両腫瘍細胞の増殖抑制効果が認められた。今回の研究では、特にF44の増殖抑制が著しいことが判明、腫瘍の性質により増殖抑制の程度に差が存在する可能性が推測された。 今回の研究成果より単純ヘルペスウイルスやサイトメガロウイルスなどの他のヘルペス群ウイルスを用いての研究、また様々な腫瘍組織、肉腫に対する効果の検討が必要と思われた。
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Research Products
(3 results)