2004 Fiscal Year Annual Research Report
マウスES細胞から分化誘導した膵島細胞のアロ免疫原性に関する研究
Project/Area Number |
15659298
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
中島 祥介 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00142381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久永 倫聖 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (30275341)
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Keywords | マウスES細胞 / 膵島細胞 / インスリン |
Research Abstract |
平成16年度は,研究計画に従って,研究を遂行し,以下の結果を得た. McKayらの方法(Science 2001;292:1389)に準じて,未分化マウスES細胞からインスリン分泌可能膵島様細胞集塊(insulin-secreting pancreatic islet clusters)の分化を試みた.しかしながら,最近報告されている通り,McKayらの報告しているようなclusterの分化誘導は困難であった.その結果,以下の実験では,ある程度未分化な状態のES細胞をマウスの腎皮膜下に移植し,in vivoでの分化誘導を試みた. マウスの腎皮膜下への顕微鏡下での移植は,技術的には全く問題なく行えた. 2週間後にマウスを犠牲死させ,腎臓を摘出し,組織学的に検討したところ,約60%と高率に奇形腫と思われる組織が観察された.したがって,やはり移植時の分化度の低さが大きな問題である事が判明した.一部には,膵島様にみられるものもあり,免疫染色にて,それらがinsulin陽性であることを確認した. より安定した分化誘導を行うために,さらに奇形種の発生を抑制する方法を確立しようと種々の試みを行ったが,現在までに有効な方法は確立し得なかった. これらの結果に基づいて,今後,さらにより特異的な分化誘導を行うために,内胚葉由来ES細胞を用いて,同様のin vivoでの検討を試みることを計画している.
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