2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659326
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
富田 幸裕 九州大学, 大学病院・心臓外科, 講師 (90180174)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉開 泰信 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (90158402)
西田 誉浩 九州大学, 大学病院・心臓外科, 助手 (50284500)
|
Keywords | 免疫寛容誘導 / cyclophosphamide / NKT細胞 / NKT KOマウス / キメニズム / Th1サイトカイン / Th2サイトカイン / Ly-49レセプター |
Research Abstract |
NKT細胞が免疫寛容誘導において必須であることが最近報告されている。我々はこれまでにcyclophosphamide(CP)を用いた免疫寛容誘導について報告してきた。同種脾細胞(SC)1×10^8個を投与し(day0)、2日後にCP 200mg/kgを投与することによりMHC一致minor抗原不一致の組み合わせにおいて、ドナー特異的免疫寛容を誘導することができる。最近、我々はCP誘導性寛容におけるNKT細胞の免疫制御機序について明らかにしてきた。今回、CP誘導性免疫寛容におけるNKT細胞の免疫制御機序Th1、Th2サイトカインのいずれが重要であるのかを明らかにすることを目的とした。 (方法)Balb/c(H-2^d,Lyl.2,Mis-1^b),NKT KO(Bals/c backgrounds)マウスをレシピエントとした。レシピエントはすべて3Gyの放射線照射後、Group1-5に分けてSC 1X10^8、BMC5X10^6個を投与する(Group1:Balb/cWT, Group2:NKT KO, Group3:IFN-γKO, Group4:IL-4KO, Ground5:Balb/c WT+anti-IL10mAb 10μg(day-1, and weekly))さらに、4週間後にDBA/2(H-2^d,Lyl.1.1,Mis-1^a) SC 1X10^8(day 0),CP200mg/kg(day 2)を投与する。ドナーDBA/2の皮膚移植を4週間後に行い、キメリズム,clonal destructionについてはflow cytometryにて解析した。 (結果)GI:キメニズムの誘導とドナー皮膚の生着が認められた。G2:キメニズムは2週後には認められたが、8週後には減少していた。ドナー皮膚の生着延長は生着延長は得られなかった(平均55日)。G3,4,5:キメニズムの誘導とドナー皮膚の生着延長がG1と動揺に認められた。 (結論)CP誘導性寛容誘導においてもNKT細胞が必須であることが示され、免疫制御機能を発揮するNKT細胞の産生するIFK-g,IL-4,IL-10のサイトカインでessentialのものはなかった。 また、DBA/2→Balb/cの組み合わせを用いて、CP誘導免疫寛容誘導実験系においてNKT細胞が発現している抗NK抗体の1つである抗LY-49A,C/I,G2抗体を投与し、NKT細胞とLy-49レセプターの役割を解析した。抗Ly-49A,C/I,G2抗体を投与した群ではドナー皮膚の永久生着が得られなくなることから、NKT細胞のLY-49レセプターを介した免疫制御機序の可能性が示唆された。
|