2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659358
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
水谷 潤 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70326156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽爾 彊 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50056925)
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Keywords | 後根神経節 / 細隙結合 / 飲み込み小胞 |
Research Abstract |
本年度は正常神経節における細隙結合、coated potsの空間的分布、定量化を目標とした。電子顕微鏡による後根神経節の観察は我々の従来の研究から、ラット後根神経節に細隙結合が存在し、電子顕微鏡的に観察しうることは把握している(Acta Anat Nippon 2001;76:297-302.Nagoya Med J.2000;43:223-33.)。しかしながら、未だ我々は蛍光抗体法で細隙結合を染色し、光学顕微鏡的に観察する方法を確立し得ておらず、また、文献的にも至適な染色条件などは確立されているとは言いがたい。そこで、主として免疫染色による細隙結合の至適な染色条件を確立することに本年度は主眼をおいた。還流固定液の選定からはじまり、染色方法の細かな方法論の獲得は非常な困難を伴なったが、なんとか至適な染色条件を確立することができた。しかしながら、その上で目標とした空間的分布状態の詳細な観察に関しては、ようやく至適な染色条件の決定をなし得たばかりであり現在鋭意進行中である。 また、電子顕微鏡学的には衛星細胞および神経細胞において存在するcoated pitsの単位表面積あたりの数を算出した。今後は種々の条件下、すなわち、後根神経節より中枢側すなわち神経根レベルでの圧迫モデル、Chang modelなど既に確立されているニューロパシックペインモデルなどを作成し病的条件下での細隙結合、coated pitsの変化に関して詳細に検討してゆく。また、種々の疼痛関連たんぱくとの関連性に関して精力的に解明してゆく方針である。
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