2005 Fiscal Year Annual Research Report
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15659405
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
中川 隆之 京都大学, 医学研究科, 助手 (50335270)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 清大 京都大学, 医学研究科, 助手 (50359832)
喜多 知子 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (20362519)
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| Keywords | 幹細胞 / 内耳 / 前庭 / 蝸牛 / 有毛細胞 / 再生 |
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| Research Abstract |
本研究は、成熟した前庭感覚上皮から内耳幹細胞あるいは内耳感覚上皮前駆細胞といえる性質を持つ細胞株を樹立する方法を開発し、蝸牛感覚上皮再生のための移植細胞とする方法を開発することを目的とした研究課題である。初年度に生後の成熟した前庭感覚上皮から増殖能力のある細胞を分離培養できることが分かったが、細胞株化することがきわめて困難であることが判明した。一方、マウス蝸牛内に細胞移植する手術手技の開発を行った。昨年度には、成熟した前庭感覚上皮に存在すると考えられる内耳幹細胞の増殖効率を上げる方法を開発する目的で、詳細な内耳感覚上皮における細胞増殖機構の解析を行い、細胞株化が図れる時期の内耳感覚上皮では、活発にWnt/beta-catenin情報伝達系が活性化されているが、生後には全く活性化が認められなかった。本年度は、内耳幹細胞の性質保持および増殖抑制機構に関連している分子として、ノッチ情報伝達系に着目し、胎生期および成熟後の内耳感覚上皮におけるノッチ情報伝達系の抑制による細胞増殖に関する解析を行った。結果、Wnt/beta-catenin情報伝達系の活性が低下している胎生中、後期の内耳感覚上皮でも、ノッチ情報伝達系を抑制することにより、感覚上皮における細胞増殖が活性化されることが判明した。しかし、この活性化も生後急速に減弱することが判明した。これらの結果から、1)前庭感覚上皮における幹細胞様性質を有する細胞の厳密な同定およびこの細胞を効率よく回収するための方法の開発2)加齢に伴う細胞増殖活性の低下に関する分子機構の解明が必要であると考えられた。
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