2003 Fiscal Year Annual Research Report
免疫担当細胞による細胞外基質分子の生合成とその意義―リンパ球・マクロファージの遊走機構基盤と間質改造現象への貢献―
Project/Area Number |
15659434
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
朔 敬 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40145264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大城 和文 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50332648)
依田 浩子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60293213)
程 くん 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40207460)
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Keywords | リンパ球 / 細胞外基質 / 正常人末梢血 / 口腔粘膜異型上皮 / パールカン / リンパ球培養 / 活性化試験 / RT-PCR |
Research Abstract |
1)口腔粘膜上皮内のヘパラン硫酸プロテオグリカン・パールカンの局在:1個リンパ球浸潤が口腔粘膜異型上皮で増加するので、それらの移動空間としての細胞間隙に基質が存在することを予測して検討した結果、異型上皮の程度が進行するのに平行してパールカンが沈着することを確認した。 2)口腔粘膜上皮内のリンパ球分布の解析:の上記のとおり異型上皮の上皮層内にリンパ球浸潤が増強されるので、それらの細胞を免疫組織化学的に解析したところ、CD8+およびCD57+リンパ球が主たるものであることが判明した。 3)正常人末梢血からのリンパ球・マクロファージの調整:正常人の末梢血リンパ球をフィコール-ペーク液比重遠心法によって分離する方法を確立した。これらをもちいて、RNA分離あるいは培養実験に供し、同時に遠心塗沫法によってスライドガラスにリンパ球を塗沫して免疫組織化学あるいはハイブリッド組織化学に供する方法を確立した。 4)リンパ球培養と活性化試験:上記のように調整されたリンパ球の一部はRPMI1640培地で維持し、これにphytohemagglitinin (PHA,5 μg/ml)あるいはコンカナバリンA (ConA,5μg/ml)のマイトジェンを添加してリンパ球の幼若化をはかり、経時的に細胞を回収して、以下の実験に供した。 5)全RNAおよびcDNAの調整:上記試料からTrizolによって全RNAを回収し、さらに逆転写酵素(RT)法によってcDNAを調整して、以下のPCR実験に供した。 6)RT-PCRによる細胞外基質蛋白質の遺伝子発現レベルの検討:上記のように準備されたcDNA試料を、PCR法によって、基底膜型ヘパラン硫酸プロテオグリカン、テネイシン、ファイブロネクチン、I・III・IV型コラゲン、ラミニンほか計8種の細胞外基質分子遺伝子を増幅し、アガロースゲル泳動法によって産物を検討した。その結果、培養活性化刺激によって、正常末梢血リンパ球に細胞外基質分子産生能が誘導されることが判明した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yamazaki M: "Basement membrane-type heparan sulfate proteoglycan (perlecan) and low-density lipoprotein (LDL) are co-localized in granulation tissues: a possible pathogenesis of cholesterol granulomas in jaw cysts"J Oral Pathol Med. 33(4). 177-184 (2004)
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[Publications] Ikarashi T: "Intraepithelial expression of perlecan, a basement membrane-type heparan sulfate proteoglycan reflects dysplastic changes of the oral mucosal epithelium"J Oral Pathol Med. 33(2). 87-95 (2004)