2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659452
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石幡 浩志 東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (40261523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島内 英俊 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70187425)
庄司 茂 東北大学, 歯学部附属病院, 講師 (10142986)
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Keywords | RFID / 歯内 / ICタグ / 非接触 / 生体計測 / 医学的管理 / 投薬情報 / アンテナ |
Research Abstract |
生体内に電子媒体を内蔵し、そこに組み込まれたセンサーで生体情報を取得しようとする試みが実施されている。処置歯の歯内にこれら電子媒体を格納する手法は、本来は生体にとって異物である電子媒体を、生体内において安全に且つ長期間保持できることから、その埋込手法の確立は生体情報取得のための半永久的な体内埋込型電子センサーの実現の上で大いに役立つものと考えられる。本研究ではその先駆けとして、これら歯内埋込型電子媒体をその装着者の医学的安全管理に役立つ情報を格納するICチップを歯内に留置する手法を開発するものである。すなわち、カルテ、あるいは処方指示書の作成の際に生ずる投薬ミスは、患者に薬が渡る時点には処方箋が医師の手から離れているのでチェックが働きにくいと言われている。そこで、投薬毎にその履歴を患者サイドに残しておけば、万一、誤った薬剤が患者サイドまで来たとしても、投薬履歴を参照することにより投薬ミスによる患者の健康被害を水際で食い止めることができる。そこで本年度では、研究では外部から非接触にて読み書き可能なRFIDチップを歯内に設置して確実な本人確認手段とした上、これを媒体にして投薬時の記録を自動的に実施することで、患者が投薬履歴を常に携行するシステムを開発し、投薬の際に生体内にある投薬履歴を参照して、誤った投薬や望ましくない過剰投薬を未然に防止できる投薬安全システムの構築の前提となる、歯内埋込型RFIDチップを試作した。このICタグには1mm四方の正方形のICチップに、直径1.5mm、長さ6mm程屋の円柱状の形態としたコイルおよびチップコンデンサーによるアンテナを付加したRFIDユニットが含まれる。試作ICタグは最大4cmの距離をもって通信することが可能であった。次年度はこれを動物の歯内に実際に留置した際の実用性能を評価する予定である。
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