2003 Fiscal Year Annual Research Report
口腔インプラントの骨結合獲得難易度を予測する生物学的診断法の開発
Project/Area Number |
15659463
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
窪木 拓男 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00225195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 光 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30304314)
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20112063)
高柴 正悟 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50226768)
藤澤 拓生 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20325096)
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Keywords | 骨髄間葉系幹細胞 / インプラント / オッセオインテグレーション / チタン / 骨再生 / 表面性状 |
Research Abstract |
1.チタンプレート上での細胞培養及び発現遺伝子の解析 骨髄間葉系幹細胞から分化誘導した骨芽細胞をチタンプレート上で培養しチタンの影響を検討するに先立ち、骨芽細胞様細胞株をチタンプレート上で培養し細胞動態にどの様な影響があるか検討した。 (1)細胞接着への影響 通常の培養皿と比較してチタンプレートへの細胞接着は細胞播種後2、3、5時間後で有意に高い値を示した。 (2)細胞増殖への影響 通常の培養皿と比較してチタンプレート上での細胞増殖は細胞播種後より低い傾向を示し、3、4日後では有意に低い値を示した。 (3)細胞分化への影響 分化の指標としてアルカリホスファターゼの活性を比較検討した結果、通常の培養皿と比較してチタンプレート上でのアルカリホスファターゼ活性は低い値を示した。 (4)発現遺伝子の解析 通常の培養皿と比較してチタンプレート上での発現に変動のある遺伝子をマイクロアレイ法にて網羅的に解析した結果、ミオシンなどの細胞骨格に関する遺伝子の発現の上昇が認められた。 (5)表面粗さの影響 シリコーンカーバイドペーパー(#600)にて研磨したチタンとサンドブラストしたチタン上での細胞動態を比較した(表面粗さ:研磨<ブラスト)結果、表面粗さが荒い方(サンドブラスト)が細胞接着は促進され、細胞増殖は抑制される傾向にあった。 (6)異種金属との比較 チタンプレート上で培養した場合と異種金属プレート上で培養した場合の細胞増殖への影響を比較した。異種金属としてクロムを用いた。表面粗さは通常の培養皿と近似したものを使用した。結果、増殖初期は材料間で差はほとんど無かったが、培養96時間後では培養皿、チタン、クロムの順に細胞数が減少した。
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