2004 Fiscal Year Annual Research Report
ラフトモデルに基づく歯周組織でのアデノシンレセプター活性化制御-新規Host modulating drugの開発を目指して-
Project/Area Number |
15659498
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 伸也 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70239490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島袋 善夫 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (50231361)
山田 聡 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
佐保 輝之 大阪大学, 歯学部附属病院, 助手 (10263295)
橋川 智子 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00362682)
柳田 学 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80379081)
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Keywords | アデノシン / アデノシンデアミナーゼ / CD26 / CD73 / アデンシンレセプター / 歯肉線維芽細胞 / ラフト |
Research Abstract |
(1)歯肉線維芽細胞(HGF)上のCD73およびecto-ADAの発現 HGF上にはCD73分子およびecto-ADAのbinding proteinであるCD26分子の発現を認めた。さらに同細胞上のecto-ADA量は、細胞質内にADAを豊富に含有するJurkat lysateを外因性ADAとして用いて細胞を前処理することにより増加を認めた。 (2)ecto-ADAによる細胞外アデノシン(Ado)分解能 Jurkat lysateにてHGFを前処理あるは未処理後、培養上清中にAdoを添加し5分後の培養上清中のAdo濃度を測定することによりその分解能を解析したが、有意な差は認められなかった。 (3)ecto-ADAおよびCD73によるアデノシンレセプター(AdoR)活性化の制御 Ado添加によるHGF中のcAMP産生亢進およびヒアルロン酸合成酵素(HAS)mRNA発現増加は、HGFをJurkat lysateにてHGFを前処理しecto-ADAの発現を増加させることにより抑制され、その抑制効果はHGFをADA阻害剤である2'-deoxycoformycin(dCF)を添加することにより回復することが明らかとなった。このことにより、ecto-ADAは、AdoR近傍に存在する細胞外Adoを分解することによりAdoR活性化を抑制している可能性が示唆された。さらにAdoだけでなくAMP添加によるHGF中のcAMP産生亢進およびHAS mRNA発現増加もJurkat lysate前処理により抑制されdCF添加により回復することから、HGF上のCD73およびecto-ADAの両酵素がAdoR活性化の制御に関与していることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)