2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659510
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
金子 昌子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (70194909)
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Keywords | 地震 / 揺れ / 環境 / 災害 / 看護 |
Research Abstract |
目的:地震による揺れの病床環境への影響を明らかにし、災害予防方法を検討することを目的に、平成15年度は起震車に一般病床を再現し揺れによる影響を明らかにした。 方法:実験研究 1)起震車輌に、一般病床を仮設する。 仮設は、一般病床で多く用いられている(1)標準型車いす,(2)背上げ式軽量ストレッチャー,(3)ワゴン車,(4)ギャッチベッド,(5)オーバーベッドテーブル,(6)ベッドサイドキャビネット,(7)五脚・四脚イルリガードル台をベッド周辺に配置。(8)その他一般病床に持ち込まれている患者の私物(カップなど)を配置した。 2)揺れは、起震車により震度5.7の揺れを起し、2分間を2回ずつ実施した。 結果及び考察:ストッパーで固定されているベッドは、重量の影響により横揺れに従い10cm以下の横ズレが生じる程度であるが、マトレスは12〜13cmのベッドからズレが生じる。臥床者がいる場合は、体重の重みが加わることでズレは少なくなると考えられるが、臥床者に及ぼす影響を検討する必要がある。また固定用具のないワゴン,オーバーテーブル類は揺れに従い左右に大きく揺れ、移動する。またイルリガードル台は揺れに応じて走行し、転倒する。その他の患者の私物用品は、ほとんど落下することが明らかになった。揺れの強度と比例しズレなどの移動は大きくなる。今回は環境への物の配置のみの基礎実験であったが、ベッドへ臥床者がいる場合や輸液を取りつけた状態でのスタンドの影響などを明らかにしてゆく必要性が示唆された。
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