2003 Fiscal Year Annual Research Report
痴呆性高齢者への園芸療法の試みとその評価方法に関する研究
Project/Area Number |
15659529
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
野垣 宏 山口大学, 医学部, 助教授 (10218290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 眞理 山口県立大学, 看護学部, 助教授 (40274188)
岩本 美江子 山口大学, 医学部, 教授 (80034932)
米田 純子 山口大学, 医学部, 教授 (10144966)
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Keywords | 痴呆症 / 園芸療法 / グループホーム / 反応時間 / クロモグラニンA |
Research Abstract |
グループホーム入所中の痴呆性高齢者に対して、園芸活動前後の反応時間、クロモグラニンAの変化を検討した。 対象:対象者11名は全員女性、平均年齢は83歳(71歳〜94歳)であった。要介護度は1度6名、2度5名であり、改訂版長谷川式簡易知能スケールは平均9点(1点〜20点)であった。 方法:園芸活動(20〜30分間)施行の直前と直後にタッチモニターを用いた反応時間とクロモグラニンA値を測定し、施行直前と直後の測定値を比較した。タッチモニターを用いた反応時間は、被験者の眼前に設置されたモニターに出現する円形の標的を指で押して消滅させ、標的出現から消滅までの時間を反応時間とした。クロモグラニンAはストレス関連物質といわれており、対象者の身体的・精神的負担を考慮して、今回は血液中ではなく、唾液中の値を測定した。 結果:草取り・間引き作業の場合は施行前と施行後では反応時間に有意な変化を認めなかった。一方、植え付け・収穫作業の場合は施行前に比べ施行後において反応時間が有意に短くなった。クロモグラニンA値については、かぼちゃの収穫、さつまいもの収穫、じゃがいもの収穫の際にそれぞれ測定を行ったが、いずれの場合も施行前と施行後において有意な測定恒の変化を認めなかった。 まとめ:反応時間の変化から、園芸活動が何らかの生体反応を引き起こすことが示唆されたが、クロモグラニンAの値には有意な変化はみられなかった。
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Research Products
(1 results)