2004 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン表面ナノホールをテンプレートとしたナノ構造の作製とその光学特性の評価
Project/Area Number |
15681006
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大野 裕 大阪大学, 理学研究科, 助手 (80243129)
|
Keywords | 表面ラフネス / ラフネス依存表面拡散 / 金ナノ粒子 / シリコン表面 / 表面ナノ構造 |
Research Abstract |
前年度に発見した、電子線照射によって薄膜表面上の任意の領域に形成できるナノメーターサイズのくぼみの集合(表面ラフネス)を核形成のための鋳型(テンプレート)とする位置制御された表面ナノ構造の形成に関し、その形成機構を精密解析した。また、形成されたナノ構造の光学特性を測定するための装置の改良を行った。 電子線の照射量に依存する表面ラフネスが存在するシリコン表面上に金原子を蒸着し、熱処理して金微粒子を形成したのちその空間分布と個々のサイズを調べた。解析の結果、表面ラフネスに依存する拡散係数および吸着係数の兼ね合いにより金微粒子の空間分布とサイズが変化する、とする独自の理論(K.Torigoe, Y.Ohno, and S.Takeda,投稿準備中)で実験結果がよく説明できた。その結果、電子線量を調節し適当な表面ラフネスを導入すると、その表面上に選択的に金集合体を形成できることを示した。現在、ゲルマニウムで同様な実験を行い、表面上の任意の位置へのナノ構造(たとえば周期配列させた表面ナノ構造など)の作製を試みている。 ナノ構造独自の光学特性を評価するためには、高い空間分解能で光学測定することが必然である。従来より独自に開発を進めてきた、透過型電子顕微鏡内その場可視分光測定装置の改良を進め、半導体内部に存在するナノ構造[(1)反位相境界面および(2)積層欠陥Y.Ohno, submitted to(1)PRL and(2)APL]、および半導体ナノワイヤー(別紙)の光学特性を明らかにした。この手法により上記で形成した表面ナノ構造の光学特性を調べる予定である。
|
Research Products
(3 results)