2003 Fiscal Year Annual Research Report
自由度縮退を利用したヒューマノイドロボットの全身協調力制御
Project/Area Number |
15686012
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
近野 敦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90250688)
|
Keywords | ヒューマノイドロボット / 力制御 / 全身協調 / 自由度縮退 / 特異姿勢 |
Research Abstract |
腕で特異姿勢近傍の姿勢をとるか,あるいは自由度を縮退させることにより,ヒューマノイドロボットが全身で大きな力を出す全身協調力制御について研究をおこなった.自申度縮退を利用した全身協調力制御の例として,壁押し作業とバルブ開閉作業を解析した.開発済みの動力学シミュレータ,および現有ヒューマノイドロボット才華3でシミユレーションおよび実験を実施した.まず,壁押し作業とバルブ開閉作業の動力学シミュレーションを行った.壁押し作業では,力を出す方向に腕の軸を一致させ,ひじを伸ばして自由度を縮退させたときに最も大きな力が出せることを確認した.バルブ開閉作業においては,腕を折りたたみ,腕の軸方向に力を作用させることで,バルブに大きなモーメントを作用できることを示した.さらに,ある力を手先で出すために必要なアクチュエータトルクを最大トルクで割ったものの2乗和を評価指標とし,それを最小にするような全身姿勢を逐次2次計画法を用いて求める手法を提案し,壁押し作業に対して最適な姿勢を求めた.これらの結果を実機で確認するために,現有ヒューマノイドロボット才華3でバルブ開閉実験を行った.プラント内のバルブを再現した実験装置を製作し,シミユレーションと同様に一般の姿勢,自由度を縮退させた姿勢で,バルブに作用できる力を比較した.また,シミュレーションと同様の最適姿勢探索手法を用いて,バルブ開閉作業での最適姿勢を求めた.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Yoonkwon Hwang, Atsushi Konno, Masaru Uchiyama: "Whole Body Cooperative Tasks and Static Stability Evaluations for a Humanoid Robot"Proceedings of the 2003 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems. 1901-1906 (2003)
-
[Publications] 近野敦, 黄潤權, 内山勝: "ヒューマノイドロボットの全身協調力作業"第21回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 3A15 (2003)
-
[Publications] 玉田誠幸, 津田宗征, 近野敦, 内山勝: "大きな操作力を発生させるためのヒューマノイドロボット全身制御に関する実験的考察"第21回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 2A12 (2003)
-
[Publications] Eiichi Inohira, Atsushi Konno, Masaru Uchiyama: "Layered Multi Agent Architecture with Dynamic Reconfigurability"Proceedings of the 2003 IEEE International Conference on Robotics and Automation. 4060-4065 (2003)
-
[Publications] Yoonkwon Hwang, Eiichi Inohira, Atsushi Konno, Masaru Uchiyama: "An Order n Dynamic Simulator for a Humanoid Robot with a Virtual Spring-Damper Contact Model"Proceedings of the 2003 IEEE International Conference on Robotics and Automation. 31-36 (2003)
-
[Publications] 黄潤權, 近野敦, 内山勝: "ヒューマノイドロボットによる全身協調押し作業"ロボティクス・メカトロニクス講演会'03講演論文集. 2A1-1F-G2(1)-2A1-1F-G2(2)