2004 Fiscal Year Annual Research Report
市民主体の市街地改善まちづくりを支援するシミュレーシュンゲーミングシステムの開発
Project/Area Number |
15686024
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
志村 秀明 芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (10333139)
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Keywords | 市民参加 / 参加型まちづくり / シミュレーション・ゲーミング / デザインゲーム / まちづくりワークショップ / 景観シミュレーター / 景観協定 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に開発したポータブルシミュレーター(小型CCDカメラと映像通信機器を使用)を、市民主体のまちづくりが進行している実際のまちづくりのフィールドにおいて実験的に使用し、そのポータブルシミュレーターと一般化した普及型シミュレーションツール(模型・カード等)の効果について検証していった。更にその実施効果データを分析し、システムの改善を繰り返すことによって、シミュレーション・ゲーミングによるまちづくりの支援システムの全体像を構築していった。結果として、以下の2つの成果を得た。 1.住民の主体的活動による町並みルールの合意形成 実際のまちづくりのフィールドにおけるシミュレーション・ゲーミングの実施は、町並みのルール策定が緊急の課題となっている、大都市の密集市街地と地方都市の中心市街地でそれぞれ行っている。大都市密集市街地では、東京都中央区月島地区において町並みづくりのルールについて検討している。これはすでに導入されている「街並み誘導型地区計画」のルールを更に強化する町並み協定の検討であり、協定内容に関する合意形成がシミュレーションシステムを用いて行われている。また、地方都市中心市街地では、福島県二本松市竹田根崎地区において、すでに策定している景観協定の運用と見直しにシミュレーションシステムを用いている。その結果実際の建て替えによる景観づくりが着実に進行している。 2.シミュレーション・ゲーミングシステムの全体像の提示 実際のまちづくりのフィールドにおいてシミュレーション・ゲーミング手法を実施することにより、模型やカードを用いる普及型シミュレーションツールとシミュレーション・ゲーミングのプログラムの完成度を高めていった。その結果、普及型ツールの整備とシミュレーション・ゲーミングのプログラムをパッケージ化することができ、著書としてまとめることができた
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