Research Abstract |
近年の情報化技術の発達により,人工知能,データーマイニング,オペレーションズリサーチなど様々な分野で『離散構造を有する列挙問題』が解かれるようになってきた.しかしかがら,これまでに提案されているアルゴリズムのほとんどは,発見的なかものであり。列挙の速度,領域,列挙の順序(例えば,重要なものから列挙する)などのアルゴリズムの精度保証がなく,問題例によっては,莫大な計算時間,領域が必要になる. 本研究では,まず,離散構造を有する列挙間題の構造解析を行うことにより,様々な列挙問題の計算の複雑さを明らかにするとともに,効率的なアルゴリズム開発を行う. 本年度は,列挙問題の中で,特に人工知能分野に現れる仮設列挙問題と単調な論理関数の双対化問題に関連したものの2つを扱った.仮説列挙問題に対しては,与えられたホーン理論が非巡回ならば,負リテラルに対する仮説が多項式時間で可能であること,ならびに,巡回ならば,一般にNP困難であることを示した[T.Eiter, K.Makino, LNCS2803].さらに,負リテラル以外の一般の場合,および,ホーン理論が特性モデルによって与えられる場合についても考察した[T.Eiter, K.Makino, LNCS2843].また,[E.Boros, K.Elbassioni, V.Gurvich, L.Khachiyan, K.Makino, LNCS2719]では,計算幾何分野の極大なkボックスを列挙する問題などが単調論理関数の双対化問題に多項式時間帰着可能であることを示した.
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