2003 Fiscal Year Annual Research Report
Javaによる次世代Prolog言語処理系及びそのアプリケーションの開発
Project/Area Number |
15700038
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
番原 睦則 神戸大学, 学術情報基盤センター, 講師 (80290774)
|
Keywords | 論理プログラミング / JAVA |
Research Abstract |
本研究の目的は,分散コンピューティング環境に適した新しいProlog処理系を開発し,その有用性を実証することである.本年度は以下の2点を目標として開発を行った. 1.Prolog Cafeのマルチスレッド実行 2.Prolog Cafeの分散実行 その結果,1.の実装は完了し,Prolog Cafeでの並行計算が可能となった.またマルチCPU大型計算機(SUN ENTERPRISE 5000)を用いた実行実験も行った.1.の機能の他に,数値計算ルーチンをBigInteger対応に改良,例外処理をJavaのtry&catchブロックを用いた実装に改良,さらにモジュール・システムの設計・実装も行った.これらの機能をすべて含んだProlog Cafeの最新版(バージョン0.9)を以下のURLに公開中である. http://kaminari.istc.kobe-u.ac.jp/PrologCafe/ Prolog Cafeの応用例としては,Javaによる異種協調制約解消システムHECS(平成14年度IPA未踏ソフトウェア創造事業採択テーマ)を拡張したシステムを開発中である.このソフトウェアは,Prolog Cafeの並行計算機能を使って,複数の制約ソルバを競争的,協調的に並行動作させ,単一ソルバをチューニングする以上の効果を得ることを目的として開発を進めている.現在プロトタイプ・システムが稼働中である. 2.については,今年度は実装方針を検討するにとどまった.来年度は,Prolog CafeからGlobus Toolkit又はSUN Grid Engineを利用可能にすることにより,グリッド・コンピューティング環境での分散実行を実現したいと考えている.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 番原睦則: "Javaによる分散協調制約解消システム"IPA未踏15シンポジウム@国際フォーラム. (2004)
-
[Publications] 番原睦則: "Javaによる分散協調制約解消システム"ソフトウェアデザイン(技術評論社)2003年12月号. 224. 134-134 (2003)
-
[Publications] 番原睦則: "Javaによる分散協調制約解消システム"IPA未踏15キックオフセミナー@京都. (2003)
-
[Publications] 上田盛慈: "SATソルバの並列実行に関する一考察"電子情報通信学会「人工知能と知識処理」研究会. (2003)