2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15700044
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
竹房 あつ子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助手 (70345411)
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Keywords | グリッド / スケジューリング / 性能評価 / シミュレーション |
Research Abstract |
グリッド環境において、資源を割当てるスケジューラが複数存在する場合の挙動を、我々の開発するグリッド評価システムを用いて検討した。 地理的に分散した複数計算資源を相互に高速ネットワークで接続し、一つの計算基盤とみなして使用するグリッドコンピューティングに関する研究が盛んに行われている。グリッドでは、異なる管理組織の計算資源を動的に連携させ、巨大な仮想計算機を形成するため、資源を効果的に使用するには実行要求アプリケーションを適切な計算資源に割当てるスケジューラが必要となる。一方、グリッドでは膨大な数の計算資源を対象とするため、単一のスケジューラですべての要求アプリケーションを処理することは現実的ではない。そこで、計算機クラスタシステムなどの比較的小規模な単位でローカルスケジューラがアプリケーション配置を行い、計算資源を管理する組織や地域、国などの単位でスーパースケジューラがローカルスケジューラをとりまとめる方法が提案されている。しかし、スーパースケジューラが複数存在する場合の作用について十分検討されていない。 本研究では、多数のスーパースケジューラの連携による、アプリケーションの実行時間やグリッド計算資源の使用効率の影響を、我々の開発するグリッド評価システムを用いてシミュレーションによる評価を行った。スーパースケジューラ間の連携手法として、階層的にスーパースケジューラを配置する手法と、スーパースケジューラ間で分散ネットワークを構成して連携する手法を提案し、これらと現状の連携のない場合との性能比較を行った。 シミュレーションによる評価により、階層構造および分散ネットワークで構成される複数のスーパースケジューラの連携手法では、アプリケーションの実行待ち時間を短縮し、グリッド計算資源の利用効率を高めることを確認した。一方、階層構造の連携では、分散ネットワークと比較してスーパースケジューラ間の通信コストが大きくなるという結果も得られた。今後は、より大規模な環境でのシミュレーションを行い、スーパースケジューラ間の通信コストも考慮した連携手法の比較、検討を進める。
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Research Products
(1 results)