2003 Fiscal Year Annual Research Report
自然な端末間コミュニケーションのための姿勢変化に伴う頭部・視線運動計測と音源定位
Project/Area Number |
15700092
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
工藤 博章 名古屋大学, 情報科学研究科, 助教授 (70283421)
|
Keywords | 端末 / コミュニケーション / 姿勢推定 / 奥行き推定 / ステレオビジョン / 音源定位 / 精度 / 誤差 |
Research Abstract |
近年,端末間コミュニケーション手段としてカメラやマイクを設置して映像や音声を伝送することが行われているが,その際,奥行き情報としての姿勢の利用は,多くはない.ユーザが端末に表示されている映像に対して,左右から覗き込むような姿勢(奥行き情報)変化から,対象の映像の側面を観察したいという意思を読み取り,側面を映し出すことができれば,端末間の通信により新しい表現を得ることができる. 本研究では,端末の前のユーザが姿勢を変化した際,ユーザの姿勢奥行情報を推定するための顔画像と音声を利用したインタフェースを実装した.端末に表示された映像を観察するユーザを2台のカメラで撮影するとともに,4台のマイクロフォンでユーザの音声の取得を行った.2台のカメラで撮影した画像は,色情報(肌色)を利用して顔領域を抽出し,得られた顔領域内の色情報から目領域を抽出する.この目領域に対して三角測量法を用いて,目の3次元位置を算出する.一方,マイクで取得した音声を元に,各マイク間の音波到達時間差により,口の3次元位置情報を算出する.左右の目と口で形成する面の方向からユーザの顔姿勢を算出する.このインタフェースを用いて,遠隔地にあるアクティブカメラの制御を,ユーザの姿勢変化により行なうシステムを実装し,操作性を検討した.アクティブカメラによる目標物の探索課題を行ったところ,画像の中央に目標物を捕らえることが適切な時間内で実行できた. 一方,映像の対応づけによる奥行き推定の精度を向上させるための検討も行った.実際の計測時に含まれる誤差を検討し,カメラの運動を事前知識として利用した際の奥行き推定の振る舞いを分析した.これにより従来法の映像間の対応のみによる方法よりも,事前知識の利用による方法の方が,奥行き精度の向上が見られる誤差の範囲が確認された.
|
Research Products
(1 results)