2004 Fiscal Year Annual Research Report
人間の情報処理特性の工学的把握と支援システムへの応用に係わる研究
Project/Area Number |
15700109
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
関根 太郎 日本大学, 理工学部, 講師 (60287589)
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Keywords | 情報処理 / ヒューマンインターフェース / 視覚情報 / 支援システム |
Research Abstract |
昨年の研究初年度の成果は,人間の情報処理過程の対象として運転操作を取り上げ,模擬交通状況下の視線行動と運転行動(車両挙動)の特徴を数パターンの組み合わせに絞り込み,右折と左折においても人間の情報処理の特徴を比較することができたことが挙げられる.この結果を踏まえ,限定された状況下ではあるが有効な情報提示などの支援項目ならびに支援のタイミングを提案する足がかりを得た. 本年度は研究2年目として,支援システムへの応用を最終目標とした特徴分類に基づく人間行動データベース構築を実現するため,より一般事例になる実路におけるデータ収集を試みた.そのデータと昨年度収得した基礎実験データ特徴を比較し,特徴分類の再検討を行った. 実験方法としては,昨年度から取り上げている交差点について一般交通環境下の運転から抽出し,その際の車両情報と運転データから特徴を分類する.その際年齢別,習熟度まで検討できる多量な被験者層を設定した.本年度は,特定の被験者に対する同一コース上での複数データを解析し,人間の操作・タイミングがどの程度外界の条件や外乱によりばらつくかを抽出した. その結果,特に習熟度の高いドライバに関しては,外部からの外乱や条件に対して,操作タイミングを加減し,交差点に対する車両挙動自体は極めて相似性の高いデータを取得するに至った.またこの特徴は,昨年度の模擬交通状況での分類と類似する車両挙動であり,基礎実験の特徴分類の結果をベースに検討可能であることを見いだした. 今後は,人間の意志決定・制御ロジックを仮定し,支援に向けたデータベース構造の検討を進める.加えて,本年度に取得した多量なデータにより引き続き分類作業を進め,統計的な意味付けのある分類とすることで,本研究の目的である工学的な把握を実現するとともに,支援システムの一例として運転支援システムのトリガータイミングの決定などへの応用を試みる.
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