2004 Fiscal Year Annual Research Report
多峰性関数最適化における実数値遺伝的アルゴリズムの探索の効率化に関する研究
Project/Area Number |
15700135
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
小野 功 徳島大学, 工学部, 助教授 (00304551)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 実数値GA / 関数最適化 / 変数間の依存関係 / 多峰性関数 / EN-GHC / マスターワーカー / PCクラスタ |
Research Abstract |
遺伝的アルゴリズム(GA)は,多くの局所解をもつ多峰性の探索空間において大域的に良好な解を発見できる強力な近似解法として注目を集めている.GAによる関数最適化への接近においては,特に,UNDX+MGGが,変数間に強い依存関係をもつ多峰性のベンチマーク関数において良好な性能を示している.UNDX+MGGは,全ての変数間に強い依存関係が存在すると仮定して,全ての変数を同時にサンプリングしている.そのため,一部の変数間にしか依存関係をもたない高次元の関数において,UNDX+MGGの探索はかなりの無駄を含んでいると考えられる.特に,多峰性関数においては,同時に探索する変数の数に対して局所解の数が指数関数的に増加するため,問題はさらに深刻になると考えられる. 本研究では,各変数の依存関係をなるべく正確に推定し,その情報を用いることにより,従来手法であるUNDX+MGGよりも,効率よく探索を行うことができる実数値GAを提案することを目的としている.本年度の研究成果は以下のようにまとめられる: ・昨年度,提案したEpistasis-Neighborhood Genetic Hill Climbing (EN-GHC)を困難な大規模実問題へ適用するため,EN-GHCがPCクラスタ上で効率よく計算資源を利用できるような並列モデル(並列EN-GHC)の提案を行った.本モデルは,EN-GHCをマスターワーカー方式に基づき並列化したモデルであり,直接依存関係を持たない変数群の探索を複数のワーカーへ振り分けることにより,並列化効率を向上させている. ・並列EN-GHCの並列化効率を調査するため,PCクラスタ上で,昨年度整備したベンチマーク関数へ適用し,良好な結果を得ることに成功した. ・現在,EN-GHCとその並列化に関する研究成果に関する論文の投稿へ向けて準備中である.
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