2003 Fiscal Year Annual Research Report
IBRによる広範囲な現実環境の仮想化についての研究
Project/Area Number |
15700156
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
町田 貴史 大阪大学, サイバーメディアセンター, 助手 (30346126)
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Keywords | 任意照明条件 / 相互反射 / 任意視点 / 実時間レンダリング / ラジオシティ法 / 表面反射特性 |
Research Abstract |
複数の画像のみから任意視点・任意照明条件下での画像生成を行うため、まず問題を簡易に設定した上で、徐々に問題を複雑化することで最終的な結果を得るという方針に従つて研究を行った。まず,物体の形状と表面反射特性についての関係を調査するとともに形状と表面カラー画像から物体の反射係数の抽出を行った。 具体的には、反射特性の現象として最も問題となる相互反射に着目し、相互反射を考慮したレンダリング手法であるラジオシティ法を適用することによって、物体の反射特性を相互反射の影響を除去したものとして推定してこれにより、レンジファインダなどの形状計測装置を用いて物体形状と表面カラー画像が取得できれば、物体面上の各点で正確な反射特性の推定が可能である。また、推定された反射特性を用いてレンダリングを行い、実環境の照明条件に忠実な仮想画像の生成が行えることを確認した。さらに、物体が強い鏡面性の反射特性を有する場合、その物体に対する写り込みを実時間で表現することは困難であることにも着目した。そこで、周りの環境に応じた環境マップを作成することにより、鏡面性の高い物体に対しても実時間でレンダリングできることを確認した。 以上の調査・実装を行うことによって、物体からの反射特性の抽出、任意照明条件下での画像生成を行った。今後、shape from motionなどの画像列からの3次元復元手法と組み合わせることによって、複数の画像のみから任意視点・任意照明条件下での画像生成が可能となる。
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[Publications] Takashi Machida, Naokazu Yokoya, Haruo Takemura: "Surface Reflectance Modeling of Real Objects with Interreflections"9th IEEE International Conference on Computer Vision. 1. 170-177 (2003)
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[Publications] Bunyou Okumura, Takashi Machida, Naokazu Yokoya: "Fast rendering of reflections in non-uniform surfaces using a multi-scale environment map"ACM SIGGRAPH Conference Sketch and Application. (DV-ROM). (2003)
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[Publications] 福冨 弘敦, 町田 貴史, 横矢 直和: "表面反射特性の推定による仮想化現実環境の対話的な照明シミュレーション"映像情報メディア学会誌. 57・11. 1576-1582 (2003)
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[Publications] 奥村 文洋, 町田 貴史, 横矢 直和: "多重スケール環境マップを用いた粗さが不均一な材質への写り込みの高速レンダリング"映像情報メディア学会誌. 57・10. 1300-1306 (2003)