2003 Fiscal Year Annual Research Report
ステレオカメラと複数光源による明度情報を用いた小型形状計測装置の開発
Project/Area Number |
15700162
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
浮田 浩行 徳島大学, 工学部, 助手 (60284311)
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Keywords | 3次元形状計測 / 色補正 / 小型カメラ / 複数光源 / 2眼ステレオ法 / フォトメトリックステレオ法 / イメージスキャナ / 2次曲面近似 |
Research Abstract |
本研究では,従来よりも安価で容易に3次元物体の形状情報および色情報を計測するために,複数の小型カメラと光源を用いた計測装置の開発を目的としている.本年度は,特に,計測装置の試作と基本的な計測方法の開発について検討を行った.まず,計測装置については,オンボード小型カメラを2台と小型白色蛍光灯を3台購入し,これらを用いて装置を試作することにした.また,装置の試作と並行して,物体の形状計測方法についても検討を行った.ここでは2台のカメラと3台の光源を用いることから,2眼ステレオ法とフォトメトリックステレオ法を組み合わせた形状計測方法について検討した.ただし,試作機が完成していないことから,平成11〜12年度の奨励研究(A)「イメージスキャナを用いた書籍表面および3次元物体の形状復元」(課題番号11780276)でのイメージスキャナを利用した.このスキャナは,以前の研究において光源の光学的特性が既知であるため本研究において使用し易いという利点がある.ただし,ステレオ画像は撮影できないため,対象物体を手動で移動させ,2回撮影することでステレオ画像を取得するようにした.また,今回検討した形状計測方法は次のようになる.まず,2眼ステレオ法によって物体表面上のエッジ点の3次元情報を取得する.次に,2次曲面によって物体の大まかな形状を近似し,物体表面の明るさや色具合を補正する.そして,複数光源によるフォトメトリックステレオ法によって,物体細部の形状を計測する.さらに,2次曲面近似とフォトメトリックステレオ法を繰り返し適用することで,より正確に形状を計測する.そして,実験の結果,提案手法によって形状計測が可能であることを確認した.今後は,今回の提案手法を試作機に実装して,その有効性を確認する必要がある.また,本装置を複数台作成し,物体の全周形状を取得する方法についても検討する予定である.
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