2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15700167
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
田村 仁 日本工業大学, 工学部, 講師 (60251584)
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Keywords | テクスチャ解析 / 触感 / 微小形状特徴 / 形状通過型フィルタ / 非線形フィルタ / コンピュータビジョン / ロボットビジョン |
Research Abstract |
人間は,テクスチャ画像に対する視覚的な情報だけから,すなわち画像を視認するだけで,その画像に撮像された素材の触覚的印象(例えば,粗滑・柔硬・乾湿など)を受け取ることがある.このような印象を,例えばロボットビジョンに組み込むことができれば,不用意に接触すると壊れてしまいそうな物体か,逆に自身にダメージを与え兼ねない硬い物体かなどを,視覚情報だけから推測することが可能になる.本研究の目的は,微小な形状特徴や周波数成分など従来手法による特徴量や必要ならば新たな特徴量を総合的に用いて,平均的な人間の視覚の感覚量を説明するモデルを構築することである. まず微小な形状特徴量を5×5・7×7・11×11・15×15・21×21の5種類のサイズと,9つの形状種類により合わせて45特徴値取得した.前年度に行ったさまざまなテクスチャ画像に対して触ると壊れそうか,逆に触ると危険そうかをアンケート結果から得られた人間の感覚量を目的変数,45特徴値を説明変数とした重回帰分析を試みたものの,統計的に有効な推定式を構築することはできなかった.その他の要因が大きいものと推定されるものの,現段階では主要な要因を特定するまでにはいたっていない. 人間の感覚量は個人差が大きく,その要因を明らかにすることは困難な問題である.当初の目的からはやや逸れるものの,明確な計測量ならば推定が可能であった.例えば物体が堆積した状態を上から撮像した画像からその堆積量を推定することが可能であった.上記の45特徴値を用い,画鋲や輪ゴムなどの小片を堆積させた画像から,その個数を95%程度の精度で推定することが可能で,複数の物体を混合させた状態でも,80%程度の精度で可能であることを実験により確認した.
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