2003 Fiscal Year Annual Research Report
他者の心を読むシステムがロボットの協調行動に及ぼす効果の研究
Project/Area Number |
15700224
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Research Institution | Kyoto Gakuen University |
Principal Investigator |
近藤 啓介 京都学園大学, 経済学部, 助教授 (10310666)
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Keywords | 心の理論 / 協調行動 / ニューラルネットワーク / 自律システム / 学習 / 行動予測 / 内部モデル / 志向意識水準 |
Research Abstract |
ロボットが家庭の中で利用されるためには、人間とロボット及びロボット間の協調作業が重要となっており、ロボットの社会行動(協調行動)に対する研究を行う。特に社会的行動をするには、「心の理論」が必要であるといわれているので、他者の行動を予測するシステムをロボットに組み込むことによるロボットの協調行動に及ぼす効果を研究する。 まず最初に、人間が荷物の協調運搬作業をする場合において、他人の心の状態を推測する「他者モデル」の有効性を検証するために、被験者実験を行った。相手の行動が予測できない状態と予測可能な状態になるように、被験者に対しては先見情報の与え方を以下のようにした。荷物を落とさないように目的地まで運搬するコンピュータシミュレーションの場合において、'(1)反対側の荷物を保持するロボットの存在を教えない且つ画面表示もしない。(2)相手の存在を教えるが画面表示はしない。(1)と(2)の目的地までの到達時間を計測した結果、荷物を運搬するという単純な協調行動においても、相手の行動を予測可能な状態の方が明らかにより良い行動をとることが可能であることが確認された。 次にこの「相手の行動を予測する」システムをロボットの行動に組み込むことにより、より良い協調作業の実現を試みた。ニューラルネットワークに他者の行動を予測する階層を内蔵する学習ネットワークを構築し、学習をさせた。その結果、他者の行動を予測する部分の学習と目的地の到達時間短縮の相関が認められ、他者の行動を予測するシステムが有効に機能していることが確認された。また、実機での実験が可能なようにシステムを作成し、実機を利用した複雑な協調行動の実現を目指している。
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Research Products
(1 results)