2004 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能3次元CT画像データを用いた肺がんの進行度診断アルゴリズム
Project/Area Number |
15700331
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
河田 佳樹 徳島大学, 工学部, 助教授 (70274264)
|
Keywords | 高分解能3次元CT画像 / 進展度診断アルゴリズム / 早期肺がん / 診断支援システム / 病期分類 / 野口分類 |
Research Abstract |
本研究は、マルチスライスCTで得られる高分解能3次元CT画像による肺がんデータをもとにしたデータ主導型アプローチによるCT画像上の時空間的な特徴量の体系的な解析を徹底的に行い、この解析によって病期分類、野口分類の病理的な分類を発展させた肺がんの臨床レベルで意義のある新しい分類法の構築とそれに基づく肺がんの進展度診断アルゴリズムを研究開発する。早期肺がん候補陰影として発見される肺がんのサイズ、内部濃度及び、形態は多彩であり,CT像上にがん組織型に応じた好発部位や進展様式を呈するといわれている。そこで,本研究では、肺がんデータをサイズ、内部濃度、発生部位などによって大分類し、マルチスライスCT像を用いた肺がんの3次元形態解析、内部構造解析、経時的ながん進展過程の定量的な解析によって得られる時空間的な特徴と病期分類、野口分類との関係を徹底的に調査し、それらを体系的に表現する分類法の研究開発をする。この分類にもとにした肺がん進行度を定量的に評価するアルゴリズムを研究開発する。臨床への応用のために、これらの技術を統合した診断支援システムのプロトタイプを開発して臨床データに適用し、その可能性を見極める。本年度は,以下の2つについて実施した。 ・肺がんの分類法に基づく肺がん病期分類診断アルゴリズムの研究 肺がんの時空間的な特徴量と病期分類、野口分類との関係に基づいて肺がんデータを体系的に分類する手法の研究開発を行った。肺がんの時空間的な特徴と病期分類、野口分類の関係に現れるパターンの確率・統計的性質を調査して、CT像上に呈する時空間的な特徴量に基づいた肺がんの分類法の開発を行った。この肺がんの分類をもとにした肺がん進行度を定量的に評価するアルゴリズムを研究開発した。 ・臨床応用のための評価 臨床への応用のために、肺がんの分類法と肺がん病期分類診断アルゴリズムを統合した診断支援システムのプロトタイプを開発して各施設の汎用パーソナルコンピュータ上で専門医が容易に利用できるシステム環境を構築し、肺野小型結節データベースに適用してその有効性を評価した。
|
Research Products
(5 results)