2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15700382
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
大西 秀明 新潟医療福祉大学, 医療技術学部理学療法学科, 講師 (90339953)
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Keywords | 6自由度関節角度計 / 膝関節運動 / 脛骨前後方向変位量 |
Research Abstract |
1.電気角度計の作成と精度検証 6個のポテンショメーターを組みあわせて,三次元空間での運動を解析するために必要な6自由度の電気角度計を作成し,膝屈曲・伸展運動,脛骨内旋・外旋運動,脛骨前後方向への変位量をパーソナルコンピューターに記録できるシステムを構築した.また,作成した電気角度計の精度を検証する目的で,東大式角度計2個とノギスを用いて簡易膝関節模型を作成し,電気角度計の精度を検証した.さらに,健常成人1名を対象として,他動的膝屈伸運動時における膝屈伸角度変化を既存の三次元動作解析装置(VICON512)と電気角度計を用いて計測し,各計測機器から得られた値を比較した.その結果,電気角度計から得られた膝屈伸角度と三次元動作解析装置から得られた膝屈伸角度の値はほぼ等しく,電気角度計の精度を確認することができた. 2.膝屈伸運動時の膝関節内運動の解析 健常男性3名を対象として膝関節屈伸動作時における脛骨前後方向変位量の解析を行った.計測課題は,膝伸展他動運動,膝伸展自動運動およびスクワット動作とした.他動運動時における膝屈曲角度変化に対する脛骨前後方向変位量を基準にして,自動運動時における脛骨前後方向への変位量を算出した,その結果,自動運動時においては,膝関節40度から30度屈曲位で脛骨前方変位量が最も大きく,12.9mmから12.0mmの前方変位が認められた.スクワット動作時における脛骨前後方向への変位量は,立位での下肢膝屈伸他動運動時の変位量を基準にして正規化した.3名の被験者から得られたスクワット動作時における膝屈曲角度変化に対する脛骨前後方向変位量は,膝屈曲角度が増加するに伴い,脛骨前後方向への変位量も増加するものの,その変位量は5mm以内と小さいものであった.この結果から,荷重位での膝屈伸運動時には,脛骨前後方向変位量がわずかであることと考えられた.
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