2003 Fiscal Year Annual Research Report
教育デジタル・コンテンツを用いた授業を対象とした授業活動モデルの生成技術の解明
Project/Area Number |
15700514
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
松田 憲幸 和歌山大学, システム工学部, 助手 (40294128)
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Keywords | 授業研修 / インデキシング / モデリング / 教育デジタルコンテンツ / プログラミング教育 / センシング |
Research Abstract |
質の高い助言は,助言対象者の活動について,診断に必要な特徴点を十分に把握することが条件である。助言スキルの向上を目指す教師が,手軽に他の授業活動を閲覧する助言の共有環境を想定している.授業研修では,授業の様子をビデオで撮影する,あるいは授業報告書を作成するなどして,助言スキルの共有が図られる.しかしながら,個々の学習者の学習活動をきめ細かく蓄積することは困難であり,またその負担の大きさが課題となっている.個々の学習活動を記録し,蓄積の負担を軽減する,教育デジタル・コンテンツを活用した授業を対象とした学習活動を表すモデルの自動生成技術の解明に取り組んだ.本研究では,蓄積したデータを内容ごとに切り分ける分節化機能,データに対して内容を表す記号を対応付けるインデキシング機能を設計した.まず活動の内容および教材の内容を定義した.次に分節化では記録センサーと活動の関係を定義し、記録から活動を推定する.次に活動と関連のある教材について,その定義を記述する記号を記録に付加した.この前提には,活動中に参照、アクセスされた教材の内容は,活動の内容と深い関連があるとの仮定がある.プログラミング演習用に製作された実際の教材について,これらの機能を実装し,評価実験を行った.対象とした活動は,複数の学生からの共通の質問に対して,ホワイトボードを使用しながら説明を行う活動で,これを"質問解説"活動と呼ぶ.ここではまず学生がコンピュータを介して質問を登録,教師が共通の質問を取り上げコンピュータを介して質問解説の実施を全学生に案内し,質問解説を行う.最後に教師が終了ボタンを押す.実験の結果,和歌山大学のプログラミング訓練を目的としたデジタル・コンテンツを対象に,学習活動のモデル化に成功した.1日180分の授業について5日間の記録を蓄積し、そこから13回全ての質問解説活動を自動推定できた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 原田勝行, 松田憲幸, 瀧寛和, 安部憲広, 堀聡: "記録間の関連付けによる助言の蓄積"2003年度人工知能学会全国大会(第17回)論文集. 1E1-07. (2003)
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[Publications] 松田憲幸, 瀧寛和: "授業研修のための助言状況共有システムの試作"情報処理教育研究集会講演論文集. 平成15年度. 193-194 (2003)