2003 Fiscal Year Annual Research Report
高圧プラズマによる液中のPCB・ダイオキシン・難分解性微量有機物の革新的処理技術
Project/Area Number |
15710065
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
黒木 智之 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (00326274)
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Keywords | プラズマ / 廃液処理 / 難分解性微量有機物 / フェノール / パルス放電 / 分解 / 酸化 / バブリング法 |
Research Abstract |
本研究の目的は,従来処理では除去が困難であった溶液中のダイオキシンやPCB,フェノール,トリクロロエチレン,テトラクロロエチレンなどの有害な微量有機物を,高圧プラズマ励起法によって,反応性が極めて高いOHラジカルを生成し,有機物中のC=CやC-H,C-Clボンドを切断・分解させる低コストかつ高効率に除去が可能な技術を確立することにある. まず,基礎データを取るため気液表面放電リアクタを製作した。電源については周波数可変極短パルス発生装置(現有)を用いた.これらを利用してパルス周波数,消費電力,液中の電極間隔や気液面との間隔などをパラメータとして,実験室での実験が可能なフェノールの除去効率の評価や反応性生物の同定を高速液体クロマトグラフ(本研究費で購入)を用いて行った。 次に,高圧プラズマ励起法による酸化分解をさらに促進させると考えられる過酸化水素(H_2O_2)を励起添加剤として用いた実験を行い,励起添加剤の種類,添加量,導電率などの条件を変化させ,分解効率の改善を図った. また,気液表面でプラズマを発生させた場合,分解反応が気液表面付近でのみ行われる可能性があることから,バブリング法を併用した実験も行った.バブリング法を併用する目的としては,溶液中の難分解性微量有機物を気液表面に浮上・気化させることにより,分解効率の向上を試みることにある.バブリング法においては注入ガス種や注入流量をパラメータとして評価を行った.
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