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2003 Fiscal Year Annual Research Report

分子インプリントの「星形ナノ粒子」と液膜を用いたキラル分離プロセスの開発

Research Project

Project/Area Number 15710095
Research InstitutionShibaura Institute of Technology

Principal Investigator

吉見 靖男  芝浦工業大学, 工学部, 講師 (30267421)

Keywords分子インプリント / 液膜 / 星型高分子 / キラル / リビングラジカル重合 / アップヒル輸送 / ナノ粒子 / 分子認識
Research Abstract

本年度は研究の初期段階として、星形高分子のナノ粒子が、液膜中でキャリアとして機能する条件を特定した。今回は星形高分子にはインプリントしていないものを用いた。
(1)リビングラジカル重合法によって、末端に開始剤機能を有した鎖状ポリメタクリル酸メチルを合成した。ゲル浸透クロマトグラフィーで分析した結果、その分子量は約1万であった。
(2)鎖状ポリメタクリル酸メチルを開始剤とし、ジメタクリル酸エチルとビニルフェニルボロン酸を共重合させた。クロロフォルムやジクロロエタンのような非水溶性の溶媒によく溶解した。分子量は100万以上にも達した。
(3)核磁気共鳴分析法(NMR)で、鎖状ポリメタクリル酸メチルと共重合体のスペクトルは、ほとんど同じであった。ジメタクリル酸エチルとビニルフェニルボロン酸でコアを形成された星形高分子が合成された可能性が高い。
(4)U字ガラス管の底部にクロロフォルム、上部の片側にドーパミンまたはフェニル-β-D-グルコシド水溶液、もう片方に酸性水溶液を充填した。両水溶液の濃度の経時変化を観察し、輸送速度を観察した。
(5)フェニル-β-D-グルコシド水溶液の輸送速度は、星形高分子を加えることにより、約2倍になった、ドーパミンの場合は約8倍になった。
以上の結果から、本合成法によって、非水溶性有機溶媒によく分散する星形高分子が得られた可能性が高く、また該高分子は、液膜のキャリアとして機能しうることが伺われた。
今後は、この粒子に液膜輸送の対象となるドーパミンやフェニル-β-D-グルコシドを鋳型として、星形高分子を合成し、輸送速度が高まるか否かを検討する。またそれらの選択輸送能についても評価する。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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