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2005 Fiscal Year Annual Research Report

インターネット時代の豪雨防災情報・防災教育による効果の定量的評価に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15710110
Research InstitutionIwate Prefectural University

Principal Investigator

牛山 素行  岩手県立大学, 総合政策学部, 助教授 (80324705)

Keywordsリアルタイム防災情報 / インターネット / ハザードマップ / 防災ワークショップ / 防災情報による避災効果 / 災害時のインターネット利用の実例 / 情報システム整備後の体制構築 / 豪雨災害
Research Abstract

(1)2005年豪雨災害の特徴解析
2005年に発生した豪雨災害のうち,特に台風14号による災害(9/4-8)に注目し,被害の大きかった宮崎県を中心に現地調査,資料解析を行った.豪雨災害が多発した2004年の事例と比較しても,大きな被害を生じた事例であり,数年に1回程度発生する規模の事例と判断された.宮崎県日之影町においては,長年の地域の取り組みにより早期の避難が行われ,20世帯以上が全壊する洪水・土砂災害にもかかわらず人的被害を生じなかった事例を確認した.また,宮崎市においては市による電子掲示板上で市民・市役所間の災害時における迅速な情報交換が行われ,わが国におけるほぼ初めての形態であることを示した.これらの成果は災害後1週間以内にweb公開し,数万ページビュー/日の参照があり,報道機関からも多くの問い合わせを受けた.
(2)台風0514号災害時の死者の死因に関する検討
台風0514号による人的被害(29名)に関し,台風0423号の際に開発した手法を適用して,死亡状況に関する解析を行い,そのほとんどが,「土砂災害により,高齢者が,屋内で死亡」であったことを指摘した.これは,洪水による青壮年の死者が目立った台風0423号の事例とは異なり,近年整備されている災害情報の活用による救命の可能性がある犠牲者が中心であったことを指摘した.また,この解析手法の有効性を示した.
(3)豪雨時の自治体の対応に関する調査
2004年度末に調査票を配布した,2004年の豪雨災害時および災害後の被災,非被災自治体における災害対応状況についての調査を解析した.その結果として,(a)豪雨災害の頻発は防災担当者の豪雨災害に対する関心を高める事は確かである。たとえば,リアルタイム豪雨情報の参照頻度が高まる,豪雨災害による避難勧告の可能性を予想する市町村が増加するなどの変化が見られる.(b)関心の高まりは具体的な対策にはつながらない.たとえば,災害前39%の市町村が指定避難場所の選定に浸水の影響を考慮していなかったが,災害後,見直しを行ったのはそのうち12%にすぎない.(c)2003年水俣市土石流災害の教訓は,ほとんど他の市町村に波及していない,(d)防災ワークショップが1割程度の自治体で実施されているが,その半数程度が住民だけで行われている,などを指摘した.

  • Research Products

    (5 results)

All 2006 2005

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] 2005年9月の台風14号および前線による豪雨災害の特徴2006

    • Author(s)
      牛山素行, 吉田淳美
    • Journal Title

      自然災害科学 24・4

      Pages: 487-497

  • [Journal Article] 豪雨災害の多発が市町村の防災体制改善に及ぼす影響2006

    • Author(s)
      牛山素行
    • Journal Title

      災害情報 4(印刷中)

  • [Journal Article] 台風0514号豪雨災害による人的被害の分類2006

    • Author(s)
      牛山素行, 吉田淳美
    • Journal Title

      東北地域災害科学研究 42

      Pages: 143-148

  • [Journal Article] 台湾および日本の豪雨防災情報に関する比較調査2005

    • Author(s)
      牛山素行, 小川滋, 王文能
    • Journal Title

      砂防学会誌 58・1

      Pages: 43-48

  • [Journal Article] 2004年台風23号による人的被害の特徴2005

    • Author(s)
      牛山素行
    • Journal Title

      自然災害科学 24・3

      Pages: 257-265

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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