2003 Fiscal Year Annual Research Report
境界の自己決定に焦点を当てたオートポイエーシス的な社会システムモデル構築への挑戦
Project/Area Number |
15710118
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
平山 克己 北九州市立大学, 経済学部, 助教授 (00336950)
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Keywords | オートポイエーシス / マルチエージェントシステム / 境界 / 遺伝アルゴリズム / 自己決定 |
Research Abstract |
本研究では、計算機上の仮想的な社会システムモデル上で、境界の自己決定ができるエージェントがコミュニケーションを介して組織化していく挙動を観察し、次の視点から境界の自己決定性について明らかにする。現在、エージェントモデルの設計中である。 視点1)組織とエージェント間のコミュニケーション、決定、行動 視点2)コミュニケーションの伝播速度とエージェントの挙動の違い また、生物層と社会層という異次元の階層に同時に存在するエージェントがどのような挙動を示すか実験する。まず。、生物層では遺伝アルゴリズム(GA)の進化メカニズムを応用し、エージェントの生成、交叉、突然変異、淘汰を行う。そして、社会層では生物層で生成されたエージェントが食物やエネルギー等の資源を求めて社会的な行動をとり、組織化できるように設計する。資源の内容や容量はランダムで、その価値は各エージェントの行動によって変化するものとする。社会層では境界の自己決定を行える各エージェントがコミュニケーションを行い、他のエージェントが自己か非自己かを決定できる選択肢を持たせる。この選択肢により、各エージェントはa1)共同体として行動する、a2)同じ資源を求めて敵対行動する、a3)一匹狼として行動する等のバリエーションが与えられる。また、この決定がd1)生涯1度きりしか行えないモデル、d2)マルコフ決定過程(MDP)により確率的に行うモデル(ただし、推移確率はエージェントの行動により変化)、d3)いっでも行えるモデル等を用意し、モデルの比較検証を行う。
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Research Products
(1 results)