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2003 Fiscal Year Annual Research Report

19世紀初頭フランスにおける哲学・生物学・政治学の錯綜

Research Project

Project/Area Number 15720006
Research InstitutionAtomi University

Principal Investigator

村松 正隆  跡見学園女子大学, マネジメント学部, 専任講師 (70348168)

Keywordsフランス哲学 / 生命 / 19世紀 / メーヌ・ド・ビラン / オーギュスト・コント / ビシャ / 観念学
Research Abstract

本年度は当初の計画通り、主としてメーヌ・ド・ビランの哲学を考察の対象とし、特にビランに先行するイデオロジストたち、カバニスやデステュット・ド・トラシなどとの対比の中でメーヌ・ド・ビラン哲学の独自性を明らかにした。また、ビランと同時代人の生理学者グザヴィエ・ビシャの生理学をも集中的に扱い、ビシャの生理学を生かしつつ、かつビシャが組織に定位させた生命特性を改編することによって、ビランがその哲学を築き上げていったプロセスを明らかにすることを心掛けた。
習慣という側面に関して言えば、これまでは説明されるべきものであった「習慣」という人間の存在様態が、むしろ、人間の存在を構成する基本的な諸要因を析出させるための「方法」であるという視点から、メーヌ・ド・ビランと、カバニスやバルテーズといった生理学者たちとの、習慣に対する考え方、生命概念に対する態度の取り方の違いなどを明らかにした(この成果は「方法としての習慣」に纏めた)。
また、グザヴィエ・ビシャに関してであるが、これまでビシャについては、フーコーが読解したビシャのイメージが専ら流通してきたが、今回研究者は、ビシャのテキストに直接に当り、彼の生理学思想を内在的に理解することを目指すと同時に、ビシャの発想を19世紀の哲学者がどのように改編してきたのかを理解しようとした。その結果明らかになったのは、ビシャが有機的生命と動物的生命との対比・交代の中で捉えようとした人間の生命のあり方が、次第に動物的生命によって代表されていき、そことある種、生命機能の価値序列が導入されていく過程であった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 村松 正隆: "方法としての習慣"跡見学園女子大学マネジメント学部紀要. 第2巻. 17 (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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