2003 Fiscal Year Annual Research Report
複数の外国語発話におけるポーズの生成機構と評価に関する研究
Project/Area Number |
15720094
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
林 良子 北海道医療大学, 心理科学部, 講師 (20347785)
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Keywords | ポーズ / 流暢性 / 音声データベース / 発育記号 / 英語音声 / ドイツ語音声 |
Research Abstract |
第二言語音声において最も顕著に現れる韻律的特徴の一つに、言いよどみの際に起こるサイレント・ポーズがある。学習者の発話には、過度のポーズや不適切なポーズが生じ、それが聞き手への発話の流暢性を下げているという指摘は数多くされている。本研究の目的は、中〜大規模データを用いて日本語母語話者による複数外国語の発話におけるポーズの相違を探ることにより、ポーズ生成機構についてより強力な論証を得ることである。 今年度は、すでに一部収集してあった日本人ドイツ語学習者の文発音資料を整理し、音声ファイル化した。また、新たに英語単語の発音資料も収集して、同様に音声ファイル化した。ドイツ語発音では先行研究と同様、初級の学習者の発音では、単語中、文中の不適切な位置でのポーズが観察され、中級者、上級者と学習歴が高くなるにつれて不適切なポーズの挿入が見られなくなることが確認された。また、これらの音声データ解析の際に、英語単語発音の音響分析をしたところ、発音記号が併記されている語とそうでない語の発音データが収集されていたため、発音記号併記あり/なしの発音を比べることができた。その結果、発音記号併記の影響は非常に小さいものであるという結果を得た。
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Research Products
(1 results)