2004 Fiscal Year Annual Research Report
工業雇用減少時代における日本の機械工業集積の変動とその地域的差異に関する研究
Project/Area Number |
15720198
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鹿嶋 洋 三重大学, 人文学部, 助教授 (50283510)
|
Keywords | 工業雇用 / 工業集積 / 機械工業 / シフトシェア分析 / 地域的差異 |
Research Abstract |
本年度は,工業雇用変化の地域的パターンの実態解明と,調査対象地域の選定に関する予備的作業を行った. 第1に,工業雇用の変動とその地域的差異に関する実態把握を行った.まず,前年度に引き続き,三重県域を対象として,シフトシェア分析を用いて雇用の増減に関する地域的パターンを統計的に分析した.加えて,県内各地域別(都市圏レベル)の雇用変化の背景を具体的に考察した.その結果は鹿嶋・川本(2004)として公表した.次に,対象地域を全国に拡げ,工業雇用の動向を明らかにするため,工業統計データの地区別・業種別従業者数に関するデータ整備を行い,分析に着手した.現段階では判明した事柄としては,日本における工業雇用は1991年をピークとして減少基調にあるが,同年以降の10年間では全都道府県において減少しており,大都市部と国土縁辺部において雇用減少がとくに顕著であること,グローバルな産業再編の影響を受けやすいと思われる業種で雇用が減少していることが示唆されること,などが明らかになった.現在は業種別・地域別雇用変化パターンの地図化作業を進めている. 第2は,いくつかの調査地域を対象にして,工業雇用情勢の変化とともに当該地域の機械工業集積にいかなる影響が現れているかを検討するため,予備的な作業を行った.近年の産業立地動向に関する,いわゆる国内回帰現象に関する情報収集を行った.とくに機械系企業の新規立地がめだつ九州地方に関しては,予備的な資料収集を実施した.
|
Research Products
(1 results)