2003 Fiscal Year Annual Research Report
インドにおけるソフトウェア産業集積のメカニズムとその形成要因
Project/Area Number |
15720199
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
北川 博史 岡山大学, 文学部, 助教授 (20270994)
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Keywords | ソフトウェア産業 / インド / 産業集積 |
Research Abstract |
インドにおけるソフトウェア産業の集積の構造や集積のメカニズムの実態を明らかにするにあたり,平成15年度においては,各産業集積地における企業構造とそのネットワークの実態解明を中心に行うこととした。そのための資料としては,インド現地機関のNASSCOMによる「Indian Software Directory」が最も重要である。この「Indian Software Directory」は各企業の従業員規模や資本関係などのデータが充実しており,分析の際に極めて重要な資料となる。また,NASSCOMはインドソフトウェア産業に関する多くの報告書を毎年,発表しており,考察を行う際に実態解明の手がかりになるものと考えられた。こうした資料の入手と現地機関での聞き取り調査のために平成16年1月にインド国へ赴いた。 これらの資料分析を現在進めているところであるが,これまでの分析によれば,インド国内の各ソフトウェア産業集積地間の成長速度に相違が見られ,格差がひろがっていることが判明しつつある。この成長速度の差異の要因はソフトウェア産業従事者の集積と育成の差異に求められると考えており,彼らのライフヒストリーに注目してソフトウェア産業従事者へのインタビューも行ってきた。特に,インド国内での聞き取り調査による資料収集は効率が悪く,予想以上の成果は得られていないが,引き続き,来年度において聞き取り調査を主として研究を進めたいと考える。
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