2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナバホ・インディアン社会における近代的な女性指導者像の創出
Project/Area Number |
15720214
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
谷本 和子 関西外国語大学, 国際言語学部, 助教授 (40269816)
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Keywords | ナバホ / アメリカ先住民 / 女性指導者 / ミス・ナバホ・ネイション / 文化人類学 / インディアン / ページェント |
Research Abstract |
本年度は、アメリカ合衆国南西部に位置するナバホ・インディアン居留地にて現地調査によるデータ収集を重点的に実施した。現地調査では、(1)1970年代から1980年代にミス・ナバホ・ネイションになった女性たちへの個別インタビュー、(2)2004年度のミス・ナバホ・ネイション・ページェントへの参与観察、そして(3)これまでにミス・ナバホ・ネイションの活動に関わった個々人へのインタビューを実施した。 (1)については、ミス・ナバホ・ネイション経験者を個別に訪問し、ミス・ナバホ・ネイションになろうとした動機や当時のページェントの様子、ミス・ナバホ・ネイションとして活動した内容などについて調査した。(2)では、関連部署からの許可を得て準備段階からの参与観察を行い、現在の女性指導者像と女性指導者が選ばれていく過程についての調査と、その様子を映像メディアに記録した。特に「羊の屠殺と解体」は、ページェントにおいて最も重要視される伝統的技術であるが、早朝から終了するまでの全ての過程の映像を撮影することが可能となったので貴重な研究データの収集ができた。(3)については、これまでのミス・ナバホの活動に関わった人々へのインタビューを行い、ナバホ・インディアンにとってミス・ナバホが果たす役割を中心に、それぞれの見解を記録した。 以上、本年度の研究は現地調査が中心であり、1970年代から1980年代を中心とするミス・ナバホ・ネイションとその役割をになった女性たちのライフヒストリーに関するデータ、および2004年度のページェントについての映像記録と参加者11名へのインタビューを中心とする研究データを重点的に収集したものである。
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