2003 Fiscal Year Annual Research Report
開放経済下の日本一国単独実施による環境税制改革の効果
Project/Area Number |
15730129
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
朴 勝俊 京都産業大学, 経済学部, 講師 (00351263)
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Keywords | 環境税 / 環境税制改革 / 国際経済 / 開放経済 / 応用一般均衡分析 / GTAP / 二重の配当 |
Research Abstract |
開放経済における環境税制改革の影響を分析するために,必要な以下の点に関して準備を進めている 1 日本や諸外国における環境税の導入方針 モデル分析を行うにあたり,適切な分析シナリオを設定するためには,現実的な環境税制改革の考え方を採り入れる必要がある.日本で導入が検討されている炭素税の案に関して,その中身を理解するため,環境大臣によるタウンミーティングに参加し,公表された資料を検討したほか,積極的に炭素税導入を提案しているNGOともセミナーなどにも参加し情報交換の機会を得た.また,各種研究会への参加を通じて,欧州諸国や韓国など環境関連税制をもつ国々に関する情報も積極的に収拾している. 2 国際経済における環境税や環境規制に関する経済理論的・国際貿易法的な論点 国際経済における環境税制改革に関して,現実的なシナリオ設定に際しては,国際経済という枠組みに起因するさまざまな制約が考えられる.そのため国際モデルの設定のためには一国モデルとは異なった国際経済論・国際貿易ルールに関する知見が不可欠である.そのために必要な文献を収拾し,情報の獲得に努めた. 3 GTAPモデル,および応用一般均衡分析一般に関して 本研究は既存の応用一般均衡の国際経済モデルであるGTAPモデルを用いて分析するものであり,すでにGTAPデータベースやソフトウェアの購入を行い,マニュアルを理解し試験的に操作を開始した段階である.購入したソフトウェアがすでに本研究の分析を行うのに十分な条件を備えているかは,現在のところ十分に把握できていない.とはいえ,本研究の分析目的に合わせた形でGTAPを自在に活用するために,応用一般均衡分析一般の基本的知識や既存事例などの把握を行う必要を感じたため,そのために必要な文献の収拾も合わせて行った.
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