2003 Fiscal Year Annual Research Report
日本の組織におけるポジティブアクションの有効性 女性の参画がもたらす効果
Project/Area Number |
15730188
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
谷口 真美 早稲田大学, 商学部, 助教授 (80289256)
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Keywords | 企業経営 / ジェンダー / 組織論 / リーダーシップ / 人事 / 経営管理 |
Research Abstract |
(1)女性の参画を日本の企業組織の変化とのかかわりでみていく(2)女性を登用した日本企業の事例をもとに、女性の参画と組織のパフォーマンスとのかかわりを検討する。これら2つを明らかにするために、今年度は、以下の4つの調査を実施した。 1.企業の人事部を対象とした大量サンプル調査の実施 ・成果主義人事制度などの実施に伴って、若手や女性の参画がすすんだ企業とそうでない企業の相違点を調査した。 2.女性の登用をポジティブに進める企業へのヒアリング調査の継続 ・イオン株式会社の女性店長登用事例 登用が店舗のパフォーマンスに与える影響を調査した。 ・優秀店長賞受賞店舗間の比較調査 業績向上にむすびつくプロセスが、女性登用店舗と異なるのかを分析した。 1999年以降の業績上位の店舗の店長、現在の部下および過去の部下を対象にしたヒアリング調査を実施した。 3.女性をポジティブに登用する企業の従業員を対象にした質問票調査の実施 ・上記のヒアリング調査にもとづき、「組織的支援」「店長のリーダー行動」「部下の行動とモチベーション」と「店舗の業績」との関係性をみるため、関東地区の各店舗の店長およびその部下2名に対し質問票調査を実施した。 4.女性登用のボトルネックである製造企業へのヒアリング調査の継続 ・アイシン精機の女性登用事例 ポジティブな登用ではなく、制度改正に合わせた登用 ポジティブな登用を行う企業と組織の特徴やパフォーマンスの尺度、さらには登用がパフォーマンスに与える影響がどのように異なるのかを比較検討した。 研究成果にかんしては、(1)アカデミー・オブ・マネジメント年次大会(米国シアトル市2003年8月)、(2)産業組織心理学会年次大会(名古屋市南山大学)にて中間報告を行った。
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