2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15730193
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Research Institution | Edogawa University |
Principal Investigator |
安田 英土 江戸川大学, 社会学部, 助教授 (40327242)
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Keywords | 研究開発国際化 / 海外研究開発活動 / 海外研究所 / グローバルイノベーションネットワーク |
Research Abstract |
本研究の目的は日本企業による海外R&D活動を企業競争力の向上にどのように結びつけていくのか、そのメカニズムを企業活動のグローバル・ネットワークの観点から解明していることにある。 当初の計画では平成15年度に以下の作業を行うこととしていた。 ・関連先行研究の調査 ・日本企業による海外R&D活動の実態把握 ・R&D成果として、海外特許出願・取得件数、論文発表件数の調査 ・日本企業における実際の取組事例の調査 ・マネジメント上の課題把握、実態把握のためのアンケート調査 ・収集データに基づく分析用DBの構築と平成16年度に行う研究の課題明確化 以上の作業は全て終了しており、当初計画していた本年度の目的は達成されたと言える。本年度の研究活動により得られた成果としては、 ・海外R&D成果をグローバルな企業活動に結びつけるシステムは、日本企業には十分構築されていない。しかしながら、そのようなシステム構築に向けた努力が行われている。 ・海外R&Dマネジメントについては、依然として試行錯誤的な部分が存在する。特に全社的なR&D活動については、より効率的なマネジメントシステム構築に向けた努力が活発化しつつある。 ・海外R&D活動の成果については、現地市場向け製品に多く活用されている。また、海外R&D活動の成果に基づく特許出願件数や論文発表数は増加傾向にある。 ・海外R&D活動拠点の設置動向は、中国をはじめとする東アジア地域へのシフトが鮮明になっている。 ・他方、海外R&D活動を縮小する動きもあり、海外R&D活動を再構築する必要性も出てきている。 といった点が上げられ、平成16年度に取り組むべき課題についても明確化されている。
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