2003 Fiscal Year Annual Research Report
非営利組織における管理会計システムの導入:アクション・リサーチアプローチ
Project/Area Number |
15730222
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
三矢 裕 神戸大学, 経営学研究科, 助教授 (00296419)
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Keywords | 非営利組織 / 管理会計システム / 導入プロセス・成果 / バランスト・スコアカード / アクション・リサーチ / 病院マネジメント |
Research Abstract |
当初の研究目的は「新リサーチサイトの探索と導入着手」「練馬総合病院でのBSC(バランスト・スコアカード)の全院展開」「成果の発表」であった。この順にしたがって以下ではH15年度の研究実績および今後の展開を述べる。 1.新リサーチサイトの探索と導入着手 H15年4月より,神戸市須磨区の新須磨病院において,神戸大学経営学研究科教授谷武幸氏,同助教授松尾貴巳氏と共同でBSCのアクションリサーチを開始した。手始めに整形外科においてスコアカードを作成し,仮運用を経て現在本格運用中である。導入直後より目覚しい成果があらわれ,新聞・業界誌等でとりあげられている。今後は,整形外科でのさらなる浸透・定着および,他科への導入を目指すこととなる。 2.練馬総合病院でのBSCの全院展開 このプロジェクトでは,BSCは産婦人科を大きく改善を示していたので,同科への導入は完了し,全院展関するはずであった。しかし,H15年5月の看護士の配置転換を機に業務見直しが行われた。彼らの管理業務の負荷を調整するために,院長よりプロジェクトの一時休止の申し出がなされた。その後,協議を重ねたがいまだ再開の見通しが立っていない。今後も粘り強く交渉を続ける予定である。 3.成果の発表 先行成果として,練馬総合病院の事例のうち,アクションリサーチに関するインプリケーションを,H15年4月にスペインのセビリアで行われたヨーロッパ会計学会にて報告した。その後,上記のとおり,同病院のプロジェクトが休止状態になっているので,成果の発表はできなかった。来年度以降については,新須磨病院のBSCについての成果発表を行う予定である。
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Research Products
(1 results)