2003 Fiscal Year Annual Research Report
民主主義社会を生きる市民育成のための現代アメリカ社会科カリキュラム編成の研究
Project/Area Number |
15730401
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
溝口 和宏 鹿児島大学, 教育学部, 助教授 (30284863)
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Keywords | 市民的資質 / 社会科カリキュラム / 価値観形成 / 社会的判断力 |
Research Abstract |
研究初年度においては、研究課題名に関わる資料の収集、すなわち、民主主義社会を生きる市民に必要な価値観形成や社会的判断力の育成を意図したものと解される社会科教育・公民科教育関係の理論書、プロジェクトの報告書、ならびに、それに基づいて作成された教科書や教師用指導書を収集した。とりわけ1970年代から80年代に米国で開発・出版されたものに重点をおいて収集活動を行なった。この期間に開発されたプロジェクトについては、所謂「社会科学科」に位置づけられるプロジェクトは数多く紹介されてきているものの、価値観形成や判断力育成をはかるプロジェクトについては未だわが国に紹介されていないもの、一部紹介はなされているが国内に資料が体系的に存在しないものも多い。そこで、今年度1月に渡米し、カリフォルニア州にて収集活動を行い、歴史学習、社会問題学習、法関連教育等を通して、子どもの判断力育成を図ろうとする多様なプロジェクトを収集した。一例として、歴史教育を通して行なおうとするものとしてAmherst Project Seriesを、社会問題学習を通して行おうとするものとしてはJack R.Fraenkelが編集顧問を務め開発されたCrucial Issues in American Government Series、法関連教育を通して行なおうとするもとしてはR.S.Summersらによって開発されたJustice and Order through Lawなどがあげられよう。 こうした収集活動を行なう一方で、収集した資料や関連文献の翻訳を進めながら、これらのプロジェクトにみられる社会認識形成の論理、判断力育成の論理を解明するために、個々のプロジェクトがどのような目標のもとに、具体的なカリキュラム、単元、授業を構成しようとしていたのか、各単元レベルでの内容構成表や学習指導案を作成しながら教授・学習活動の具体的な内容・方法の分析を進めているところである。
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