2005 Fiscal Year Annual Research Report
教育・発達相談の現場的知・技の構造解析に基づく相談員オンラインサポートシステム
Project/Area Number |
15730403
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊井 正之 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 助教授 (60344644)
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Keywords | 現場的知 / 支援の要請 / 縦断的変化 / ライフステージ / ライフヒストリー / 学習システム / オンライン相談システム / ユーザビリティ |
Research Abstract |
1.現場的知・技の可視化・集約体系化の完了:状態像の縦断的変化と支援の要請に関するデータ、相談の実施・調整に係わる情報、その他の現場的知・技の整理・体系化を継続し、a)専門職員から提供された、個人情報を含まない部分は公開可能な形態で可視化し、b)利用者から提供された個人情報を含む部分は非公開のライフヒストリー集として可視化した。ライフヒストリー集は、任意に指定するキーワード、ライフステージ等での検索・表示が可能なほか、今後、さらに収集していく新たな知・技の登録も可能な拡張型システムとした。 2.現場的知・技に関する学習システム(公開、非公開)の開発完了と評価:経験の浅い専門職員が現場的知・技を習得する過程で用いる学習システムのうち、個人情報を含む資料を用いた非公開学習システムのプロトタイプの開発を実施・完了した。また、先に開発した公開学習システムのプロトタイプを公開運用しつつ専門職員を対象にした利用テストを実施し、ユーザビリティの評価を行った。 3.オンライン相談システムの開発完了と評価:オンライン相談を継続実施してデータを蓄積し、出された相談テーマとそれに対する回答・アドバイスの中から一般に公開してさしつかえないものを抽出したFAQを作成し、オンライン相談システムのプロトタイプを完成した。 4.研究全体の総括:現場的知・技を習得する過程で用いる学習システム(公開システム及び非公開システム)の評価結果を分析し、教育相談・発達相談に係わる専門職員をサポートする、ICTを利用したシステムのユーザビリティを総合的に検討した。総じて、システムの「反応の良さ」「わかりやすさ」「見やすさ」等では高い評価を得た。一方で現時点での情報量の少なさも指摘され、現場的知・技をさらに収集・蓄積、登録し、システムのもつ情報量を拡充することが課題とされた。
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Research Products
(5 results)